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ほね・骨 ・Bone!!〜【30万人の骸骨が、異世界に移住した結果がこの有様だよ!】
白い骨Lv∞(測定不能) 
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力です!」

喜ぶ声をあげたのは太陽光に苦しんでいる少女ルビー。白いドレスを着ていて、幼い外見をしているが、動物の血を啜って生きる吸血鬼さん。
ロリ巨乳で大人しそうで良い雰囲気の娘だが化物。
宮廷にいるメイドさんにイタズラする感覚で襲ったら、その日の内に、フミィダイ王子みたいにお星様にされるのは間違いなかった。
セイルン王の背筋がブルブルと震え、胃が痛くなってくる。

(なんでワシは、こんな暑い中……化物どもと一緒に砂漠にいるのだ?
大きな穴をを見て、どういう感想を述べれば良いのだ?
ルビーみたいに褒めればいいのか?
それとも命乞いをすれば良いのだろうか……?)

どの選択肢が正解なのか分からない。この世の理不尽さを呪いたくなってくる。
ワルキュラがこの世界に来てからというもの。財産は減るわ。貴族は物理的に首が飛んで減るわ、日本人奴隷どもが調子に乗って発明品を作りまくるわと、セイルン人が没落する代わりに、平民が豊かになるわと良い事が一つもない。
税収が上がっても、王家の懐には全くお金が入ってこないから、先祖の財産を切り崩して生活。
かつては一万人の使用人が居たのに、今ではたった百人だ。
毛髪も使用人と同じ数くらい、抜け落ちたと思う。

「でも、ワルキュラ様?
こんなところに大きな穴を開けてどうするんですか?
ゴミ捨て場にしては大きいですよね?」

ルビーの無邪気な問い。ワルキュラは何もない眼窩を真っ赤に光らせて答えた。

「ここにダム湖を作るのだ」

「ダム湖?」 ルビーは首を傾げる。

「ナイルン川を塞き止める建造物を作り、ここに大きな水たまりを作る。
そうすれば――農業用水がなんたらかんたら」

ワルキュラの言葉にセイルン王は恐怖した。
農業用水とか、農民が豊かになるとか言っているが、彼には聞こえなかった。

(ナイルン川を塞き止める……?)

ナイルン川は、定期的に水が超溢れて増量しまくる巨大な川。
そんなものを塞き止めたら……間違いなく、下流にいる国々に迷惑がかかる。
セイルン王国の南にある国といえば、総人口一億匹のゴブリン諸国連合とか色々ある。
ゴブリンは特に繁殖力が旺盛で、どれだけ戦争で戦力を喪失しようとも、短期間で頭数を揃えて侵略を繰り返す獰猛な奴ら。
ダムを作る事は、彼らに喧嘩を売る事になる。

(やはりワルキュラは邪悪な邪神っ……!お、恐ろしいっ……!)

だが、戦争になればワルキュラが勝利するだろう。
砂漠に大穴を開ける魔法。
どんな物量ですら無意味にする圧倒的な力。
ゴブリン達が無残に死んだ後、アンデッドとして働かされる姿が簡単に想像できた。
一億の物量を手にしたワルキュラは、世界を征服するに違いない。
きっと、自分も死んだ後に扱き使われ
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