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アインクラッド篇
断章 南十字の追憶
邂逅、そして誕生
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「………何者だ?アンタ。」

「怪しい者じゃないよ、と言っただろう?」

「いやそういう意味じゃねぇよ。」

「フッフッフ、判ってるよ。私はシエラ。何処にでもいるゴスロリのカタナ使いだよ。」

「いや、ゴスロリのカタナ使いなんてそうそう居ない。」

どうにも調子が狂う。眼前のカタナ使いの美女(少女、という歳では無さそう)を睨みながら考えた。まるで………

「まぁ、冗談はこの辺りにしておこう。」

そう言うと彼女は改めて名乗った。

「さっきも言ったが私はシエラ。ちょっと君に頼みがあってね。」

「頼み?」

訝しげな声を出すとシエラと名乗る女性は説明を始めた。

「いや、なに。ちょっと最寄りの町まで送って欲しいんだ。」

「………アンタ、此処にいるって事は曲がりなりにも攻略組だろう?何で護衛なんかしなきゃならない。」

「ああ、ついさっきカタナを折られてね。予備のカタナじゃ心許ないんだ。間が悪くて転移結晶も切らしていてね。」

「………いいだろう。」

はっきり言ってそんな気分ではないが引き受けなくて死なれても目覚めが悪い。

「いやー、有り難う。安全地帯で夜を明かすところだった。」

「……ついてこい。」

会話をする気はない。有無を言わさず歩き出した。





数日後

「やぁ、アマギ君。元気かい?」

「………たった今最悪になった。」

あの日、どうにかアマナと引き分けた後、偶然に出会い、街まで送ったシエラという女性が、それから毎日の様に俺を訪ねて来ていた。

「迷惑だ。帰ってくれ。」

「ほら、弁当作って来たから。」

「……話を聞け。」

好意からなのだろうが迷惑だ。俺はアマナを止める、いや、殺す以外に何かする気はない。前回の接触で迷いも吹っ切れた。次は殺す。

「なーんて、考えてるのかい?」

人の思考を読むなこのバケモノ女!合っているから始末が悪い。





一ヶ月後

「また来たのかよ。」

「フッフッフ、今回は折り入って頼みがあってね。」

「断る。」

「おーい、まだ何にも言ってないぞ?」

「どうせ録な頼みじゃねぇんだろ?」

本当にこのバケモノと会ってから録なことがない。三日に一度は厄介事を持ち込んでくる。(くせに俺より数段強い)

「実は、ギルドを創ろうと思うんだ。」

「話は終わった。さぁ、帰ってくれ。」

「まぁ、聞いてくれ。」

「嫌だ!」

ギルド?この女が?冗談よしてくれ!

「副長の君にもメンバー集めを手伝って欲しいんだ。」

「俺は入る前提か!?んで副長か!?」

全くもって質が悪い。強引に自分のペースで話を進める。俺のペースなん
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