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リリなのinボクらの太陽サーガ
スカルフェイス
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いるのならば、人類の滅亡も取り下げられる。過剰な力を持つ存在がいなければ、人類がイモータルに襲われる事は無くなるのだ。そして今の時代、人類で最も強い力を持っているのは……」

「魔導師……それを有する管理局と聖王教会……」

「だが彼らの力、特に管理局は大きくなりすぎた。彼らは世界を滅ぼした罪を負った。そう簡単には人類の滅亡を取り下げてくれるはずがない。だから私は決意した。全ての魔導師を殺し、それを対価に人類を滅亡から救うと」

「だから魔導師を全てアンデッド化させて、銀河意思を納得させるつもり?」

「それだけではない、魔導師の力の根幹を為すミッド語とベルカ語も同時に殺す。魔法に関わるだけで変異すると遺伝子に刻み込むのだ。魔導師を基とする組織が、知らず知らずのうちに魔導師とそれに関わる者だけを効率的に殺す兵器を作り上げるとは……良い皮肉だろう?」

「作った張本人が言うこと……? でも、魔力を持つ全ての人間を犠牲にしないと、人類が救われないとは、ちょっと納得できないんだけど」

「では訊こう。お前達は銀河意思を相手に抗い続ける事が生きることだと考えているが、それをお前達の子や孫、子孫にも背負わせるのか? 十年後、百年後、そのまた未来の人類に、イモータルと永遠に戦い続ける運命を背負わせるのか?」

「それは……」

「お前のようにアンデッドと戦える人間はまだいい、抗う力があるのだからな。しかし何の力も無い“普通”の人間はどうだ? イモータルが襲撃する度に彼らは為すすべなくアンデッドにされる、大勢な。例えばイモータルを浄化するまで犠牲になった人間は、百年経ったらどれだけの数になると思う?」

「……」

「答えられまい? 当然だ、規模が大き過ぎるのだから、数えられなくて当たり前だ。ではわかりやすく教えてやろう。私のやろうとしている事は、十万人の魔導師を今犠牲にして将来アンデッドにされる十億人を救う、という事だ。どれだけ努力して他者を救おうとしても、零れ落ちる命は確かに存在する。一日で一人か二人程度の数でも、千年も経てばその数は膨大となる。目先の死ばかりに意識を取られていては、救える者も救えなくなるぞ?」

「……でも……その十万人を犠牲にしないと、十億人を助けられないと決まった訳じゃない。両方を救う方法だってあるはず……」

「おや、まだ理解出来ていないようだな。では十億人が人類全てだったらどうなる? 十万人を今すぐ捨てなければ、未来で必ず全ての人類が滅亡する場合はどうだ?」

「ッ……」

「答えが出せなければ、所詮その程度の人間だったという事だ。尤も、この問いに答えを出せる人間は大なり小なり何かしらが壊れているとも言えるがな」

そう言って嘲笑する男に対し、マキナは下を向いて俯く。しかしそれは答え
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