第3章 リーザス陥落
第84話 ノース・サウス二正面作戦
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っぱり 掛けるの?」
「まぁな。そんな長々とは出来ないがな。戻らないといけないし」
やれやれ、と首を振りつつユーリは、ランスに向けて 手を翳した。
通常何度も、魔法をかけ続けていたら、耐性が出来る。耐性が出来れば、効力も薄くなるだろう。だが、この魔法は幻覚を使って、強く錯覚させる魔法であり、更に言えば 超一流の魔法使いの直伝のものだから、と言う理由だってあるだろう。
後は、ランスが単純だから更に効果覿面と言う理由もきっとある。
「へぇ〜、そーんな事も出来るんだ? ユーリは」
そんな時だ。ネカイがやってきたのは。
「ああ、無事だったか」
「ええ、おかげサマ。どーもねん? ん〜お礼……、してあげよっか?」
「いや、大丈夫だ」
苦笑いをしながら、手を翳していた時だ。
がっ! と言う音と共に……、一瞬だけの猶予。それは痛みを堪える為に設けられた刹那の時間帯。一瞬である、と言うのに……何が起きたのかはっきりと判った。
「いっっっ!!??」
「さっさとする!!」
それは、爪先を盛大に踏み抜かれた音。一瞬の猶予があった後、電撃が爪先から身体を貫いた様な痛み。
「な、何すんだよ!」
「うるさいわねっっ!! まだ、しなきゃいけない事、沢山あるんでしょ!!」
盛大に言い争う2人を見て、ネカイは口元に指を当てた。
「ははぁ〜ん……、そゆこと……」
ニヤニヤと、妖艶な笑みを見せるネカイ。
「さぁ〜て、ユーリ? お礼は 残念ながらフラれちゃったけど〜〜 言ったわよね? つぎ会ったらって」
「はぁ?」
ランスに魔法をかけ続け、更に足を摩り、志津香と言い合う、と言う3つの行動を器用にしていた時に、ネカイが言った。
「ほらー、次はユーリの貞操、いただくわね〜? ってさ♪ ま、今は盗賊止めて、ギルド所属だけどー。奪っちゃうのもありよね〜〜? ランスのぼーやに色々とされそうで、怖かったのは事実だしー。助けてくれて、ほんと惚れ直しちゃったのよぉ〜?」
ユーリの首に抱きついたネカイ。
ため息を吐くのはユーリだ。以前の事を思い出した様だ。
「………今は止めてくれ。足が痛くなる」
「ふんっ!!」
志津香を抑える様に、先に手を牽制していた。ネカイが妙な事を言い出していた時から、もうお約束だけど、志津香の足には、魔力と殺気の様な気配が集中させていたから。……お約束だといえるのに、回避するのが非常に難しいのが、彼女の足技だ。
素早く動く事には慣れている筈のユーリも回避出来ないのだから、志津香の身体能力には舌を巻く……ユーリ限定な気がするけど。
「あっははっ! そーみたいねん? 可愛いじゃない。あなた」
「っ……、な、なんなのよ。あんた
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