暁 〜小説投稿サイト〜
鎮守府の床屋
番外編 〜夜戦トーナメント〜
決勝戦・ラストバトル
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変われ。お前より提督さんの方がよっぽど解説してるじゃんか。

「ハァハァハァ……やるね。さすがは球磨型軽巡洋艦のネームシップ……」
「川内も思った以上にしぶといクマね。さすがは川内型軽巡洋艦のネームシップだクマ。クックックッ」
「……」
「でもこれでおしまいだクマッ!!!」

 球磨が海面に何かを撒き、それらが海中で川内に向かって進行したのが分かった。あれは魚雷。球磨は身動きの取れなくなった川内に、魚雷でとどめをさすつもりだ。

 あー……俺は明日から球磨型軽巡洋艦になるのかー……六番艦かー……球磨と北上に姉貴ヅラされるのかー……

『やったねハル。今日からハル兄さんて呼ぶのはやめるよ』
「最初からやめろ」
『そのかわり、明日から私のことを北上姉って呼んでもいいから』
「断固拒否だ」

 果たしてこれで雌雄は決するのか……このまま優勝は球磨となるのか……?!

「球磨。さすがだね」
「クックックッ……」
「でもね球磨……一つ忘れてるよ」
「クマ?」
「これは夜戦……たとえ照明弾で無理矢理に昼戦のシチュエーションを作っても……」

 あれ……気のせいかな? 演習場が少し暗くなってきたような?

「しまったクマ?! このままでは照明弾が……?!」
「これは夜戦!!」
「き……消えるクマッ?!!」
「私の大好きな夜戦だぁあああああッ!!!」

 突如として、さっきまであれだけ眩しい光で照らされていた演習場が、再び暗闇に包まれた。

「一体何がッ?!」
「き、消えたクマッ?! 照明弾が……?!」
「この瞬間を!! 待ってたよッ!!!」

 皆が空を見上げる。さっきまでまばゆい光で演習場を照らしていた照明弾が、今は暗闇に紛れて輝きを失っていた。

「そうか! 照明弾の時間切れか!!」
『? 提督、どういうこと?』
「川内は照明弾の時間切れを待っていたんだ。照明弾さえ消えれば、まさに夜戦。川内の独壇場だ……!!」

 確かに頭脳プレイの応酬で、とても白熱してると思いますよ。そらぁみんなも『こ、これがネームシップ同士の戦い……』『二人共……さすがね……』『これが……一人前のれでぃー……!!』『んー……むにゃむにゃ……』て感心するさ。……でもさー。

「ふーん!!」
「あ……ちょ……ゴムのびちゃう……クマッ」
「ふーん!」
「ひあっ?! おなか触っちゃ……だめク……」
「ふんっ!!」
「ヴォオオオオオ?!」

 ……なにやってんの? ねぇ提督さん、何して遊んでるんですかあの変態たちは?

「恐らくだが、球磨が履いているショートパンツのゴムを引っ張ったり冷たい手で球磨の腹をちょんとつっついたりして、隙を作っているんだろう」
「そんなもんなんすか?」
「冷たい手で腹を
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