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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico?舞い散る桜花の果てに銀雪は舞い降る〜Settlement〜
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界は創造せられたり。かくの如きが、示されし驚異の変容の源なり――

――女神の土濤(コード・ヨルズ)――

スマウグの全身から全てを焼き尽くすほどの業火の砲撃が全方位に放たれ、それと同時にアイツを覆い隠すように全周囲から土石の津波が発生。アレ、ルシルの誇る土石系最強の大魔術だ。私の創世結界のために魔力枯渇状態だって言うのに、苦手な土石系、しかもその土石系最強の魔術を発動、さらには創世結界外から遠隔発動なんて・・・正気の沙汰じゃない。でも、そのおかげで・・・

「って! 防ぎきれてないよ!!」

全高90m、厚さ10mっていうサイズを誇る12重の土石の津波を、スマウグの砲撃が貫通して行く。ユーリは津波のおかげで砲撃の直撃は免れたけど「砲撃が止まないです!」大剣を放つ隙を与えられてない。
あの砲撃は全盛期の私やルシルでも防げるレベルじゃないし、「飛刃・一閃!」絶対切断の能力を1つの刃に集束させての1発も「ああんもう、ダメ!!」だった。さすがの王クラス。砲撃はなんとか裂けても本体であるスマウグの熱の装甲に防がれた。

『シャルロッテさん! 結界が!』

すずかからの念話にハッとして空を見る。私の創世結界が大きくヒビ割れ始めていた。さらに『スマウグが燃えだしたぞ!』レヴィからの知らせ通り、スマウグが炎の塊になった。やっぱり私たち人間じゃ・・・

「勝てないの・・・?」

歯噛みした直後、スマウグが爆発した。目の前が炎一色になった。

†††Sideシャルロッテ⇒ルシリオン†††

ユーリに引っ付けたサーチャーの魔術であるイシュリエルから見ていた創世結界内での戦闘。スマウグは奥の手とでも言うように全身を覆う火炎を爆発させた。

「うそ・・・!」

シャマルが声を震わせる。シャルの創世結界が、強大な火炎によって強制的に解除されてしまい、俺たちの目の前に「オオオオオオオオッ!!」雄叫びを上げるスマウグが現れた。

「フェイト、アリシア!」

「はやてちゃん、みんな!」

「こんな馬鹿なことが・・・!」

アルフ、シャマル、クロノが「う・・・ぅ・・」呻き声を微かに上げて倒れ込んでいるはやて達の名を呼んだ。俺に肩を貸してくれているクロノが「やはり勝てないのか・・・!」悔しげに呻いた。武装隊の連中も「ひっ・・・!」さすがに怯えを見せている。

「クロノ、離してくれ。俺が行く・・・」

「馬鹿を言うな! 先程から吐血も治まらず、何度も記憶を失っているんだろう!? 無茶にも程があるぞ!」

土石系の最強ヨルズと第2位のフィヨルギュン、創世結界展開のための魔力消費で、今の俺の体は中も外もボロボロだ。まともに戦えないどころか自力で歩くことも出来ないが、「あの子たちを逃がすことくらいは出来る・・・!」はずだ。
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