暁 〜小説投稿サイト〜
SAO−銀ノ月−
第百話
[8/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
てきた通路には入って来れなさそうだ。そこから逃げるを判断を下したレインだったが、隣に今までいた筈のユウキの姿がどこにもなく。

「ってやぁ!」

 しかしてすぐさま見つかった。雄々しい叫び声とともに、ユウキはサイクロプスへと切りかかっていたのだ。人間で言うならば足の腱を狙った一太刀だったが、ユウキの細くカスタマイズされた剣では、それを切断するまでには至ることはなく。

「……全然効かない!」

「ユウキちゃん! 逃げよう!」

 その一撃でユウキも手に余る相手だということが分かったのか、レインの言葉に素早く反応する。目指すは今来た通路、ということをアイコンタクトで伝え合い、二人は通路へと走っていくが。

「えっ?」

 その驚愕の声はどちらのものだったが。サイクロプスは咆哮するとともに、その腕を伸ばして近くの壁を叩くと、地鳴りとともに神殿の屋上から岩が落下する。その岩は狙いすましたかの如く、レインたちが通ってきていた通路の入口を塞いでいた。

「ウソぉ……ってひゃっ!」

 しばし呆然と立ち尽くしてしまったユウキへ、その隙にサイクロプスのチョップが迫り来る。流石の反応速度で直撃は避けたものの、チョップによって生じる風圧によって、体重の軽いユウキは吹き飛ばされてしまう。

「っ……こっち!」

 神殿の壁に直撃するか否かというところで、壁の前の前に立っていたレインがユウキをキャッチ。さらに追撃に放たれていた、サイクロプスの踏み潰しを、ユウキの手を引いてともに回避する。

「あ……ありがとう、レイン!」

「ううん。それより……どうしよっか……」

 踏み潰すことに失敗したサイクロプスが、再びユウキたちに視線を向けるとともに、ともかくサイクロプスから離れようと走っていく。ただ、二人とも敏捷度に優れているものの、サイクロプスとはまるで足幅が違い。いずれ追い詰められるのは、火を見るより明らかだった。

「こうなったら……奥に行こ、レイン! まだ探してないし、何かあるかもしれない!」

「そうだね……!」

 今まで通ってきていた通路が塞がれてしまった以上、こうなればまだ調べていなかった、神殿の奥に進むしかない。ユウキたちを掴もうとするサイクロプスの手から逃げながら、二人はサイクロプスが現れた神殿の奥へと進んでいく。ただし神殿の奥に行けば行くほど、神殿の奥行きは大きくなっていき、それはサイクロプスの行動が自由になっていくことに他ならない。

「こっちこっち!」

 それでも何とか逃げられており。この状況への打開策をそれぞれ探すために、二人はそれぞれサイクロプスから逃げながらも、神殿の奥へと向かっていく。サイクロプスからの攻勢は止まることなく続いており、攻撃とともに巻き上がる風圧に攻撃はまま
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ