第17話「たんさく」
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
り、先生はそう言った。
さすがに意図が汲めず、俺は首を傾げる。
「あ、いや、あのね?いつもいつも遼君は皆を護るために戦ってくれてるから....なのに、私はなんにもできなくて...。」
「.......。」
無力感を感じているって事か...。
「確かに、遼君は頼りになるし、今まで何度も私達の助けになってきた。...けど、偶には私達を頼って、ゆっくりしてほしいの...。」
「先生....。」
「遼君、寝てる時以外、ほとんど休んでいないでしょう?」
...確かに、起きている時は大抵なにかの作業をしている。
由紀みたいにお気楽で過ごしてる訳じゃないし、他の皆のように生徒会室でゆっくりする事も少ない。...確かに休んでないな。
「....心配してくれてありがとうございます。」
「決して、無理だけはしないでね...。」
俺の肩に手を置き、諭すように先生はそう言ってくる。
「分かっています。...ところで、あの、少し近いです...。」
「あっ、ごっ、ごめんなさい。」
石鹸の香り..ではないけど、女性特有の香りが鼻をくすぐる。
...俺、こういうのだけはあまり慣れてないんだよな...。
「...大丈夫ですよ。先生は...皆は優しい。それだけで、俺の心の支えに...助けになっていますから。」
「っ.....!」
安心させるように、俺は微笑みながら先生にそう言う。
「....もう。.....ありがとう。」
「...あれ?体調悪くありませんか?顔が赤いですけど...。」
よく見ると先生の顔が少し赤くなっていた。
「な、なんでもないわ。...もう、夜も遅いから早く寝るようにね?」
「あ、はい。」
言ってなかったが、今は夜だ。
音もあまり立てない方がいいし、俺も寝るか。
「.....見っけ。」
「遼が減らしすぎたから、少し外出する羽目になっちゃった。」
翌日、ネイルガンが実際に使えるか、蘭と共に実験しにいった。
学校内の奴らは全滅させて、学校周りの奴らもほとんどいないせいで、見つけるのに少し時間がかかってしまったが。
「こうやって...こう、か。」
―――パン!
「...おお、使えるな。」
「じゃあ私も!」
蘭も撃ち、簡単に二体が倒せた。
反動も少ないし、これなら皆扱えるだろう。
「じゃ、戻るか。」
「そうだね。」
先生にも休むように言われたからな。今日はゆっくりしようか。
〜おまけ・その頃の...〜
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ