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IS〜もしもの世界
46話
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いと」

そして何かあったら先生から伝えて下さいと言ってそのまま帰ろうとしたら裾を引っ張られたので振り向くと下に向いたまま無言でぎゅっと楯無さんが掴んでいた。

「楯無さん?どうしーー」

た、と言いかける前に楯無さんの言葉に遮られた。

「あ、あのね!その、」

「どうしたんですか?」

「こ、今回泰人くんに助けてもらったでしょ?」

「まあ、そうなるんですかね」

「そ、そのお礼と言うかなんというか私の本当の名前を教えようと思って」

「真名ですか。今の時代珍しいですが大丈夫なんですか?俺なんかに教えちゃって」

「い、いいのよ!うん!」

その鬼気迫るというか気迫に押され、はい。と答えると小さな声で耳元につぶやいた。


「更識、刀奈」

刀奈と書いてかたなと言うんだと言ったらそれだけっと焦るように俺の背中を押して部屋から出された。

「刀奈、ね」

楯無さんのことをまた一つ知れて嬉しいと思う気持ちとこれ以上知ってはいけないという気持ちが混ざり俺の胸を締め付けた。
















ー後日ー


「はい、あーん」

「も、もう、自分で食べられるわよ」

「失礼しまーす。くくっ随分お楽しみみたいですね」

ここのところ刀奈さんは保健室生活な為「生徒会役員で見舞いさせよう」と提案したところちょうど一夏いるし一夏にしよう。となってここのところ身の回りの世話を任せている。ちなみに部活のマネージャーは延期である。それでも反発がほとんどない辺り楯無さんの人望の高さが伺える。それでも生徒会の仕事はあるのでそこは副生徒会長の俺がこなしている。話を今に戻すと一夏は刀奈さんにあーんしている。

「あんまりからかうと後で仕返しがキツイぞ」

「うっ。でもこんな機会滅多に無いし・・・」

「まあ、そうだな。でも無いに越したことはないけどな」

そう笑いながら手に持っていたビニール袋からオレンジのシャーベットが入った容器を取り出す。

「あんまりこれ売ってるとこ無かったんで少し時間かかりましたがはい、どうぞ」

「あ、ありがとう」

そう言っておずおずと受け取るが何故か顔が赤いので首を傾げる。

「あれ?顔赤いですよ。少し窓開けましょうか?」

「え?ええお願いするわ」

少し言葉が堅いことに笑いつつ少し開きかけているカーテンを開けーーると、

「・・・何してるんだ?お前ら?」

そこにはいつもの専用機持ちメンバーが浮遊しながらそれぞれ物騒なものを構えてこちらを凝視していた。














「すっかり一夏にお熱ですね。羨ましい事で」

手持ちの魔法瓶からお茶
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