ターン44 鉄砲水と暗黒の中世
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レベル8の古代の機械巨竜、レベル6の古代の機械獣、レベル2の古代の機械砲台を除外し、レベル8のこのカードを通常召喚!出でよ、古代の機械巨人!」
「嘘……でしょ……」
手札交換カードを使い新たに引かれた、たった2枚のカード。その2枚と墓地リソースをフルに使いこなしたクロノス先生が、満を持して切り札であるモノアイの巨人を繰り出した。
古代の機械巨人 攻3000
「バトルフェイズ、攻撃ナノーネ!古代の機械巨人のダイレクトアタック、アルティメット・パウンド!」
古代の機械巨人 攻3000→清明(直接攻撃)
清明 LP2400→0
「うぅ……」
強い。まるでつけ入るすきがない、実技担当最高責任者の実力をまざまざと見せつけられた。ともあれデュエルが終わったので、この地縛の炎もこれ以上維持する必要がない。さっと片手を上げると、みるみるうちにあたりを取り囲んでいた紫の火がしぼんで消えていく。
そしてそれと入れ替わるようにして、デスベルトの方が光を放ちだす。これまで以上の強烈さに思わず体勢が崩れ、壁に手をついてどうにか耐える。これは、あの葵ちゃんが倒れただけのことはある。
「ムムッ!シニョール清明、頑張るノーネ……ギャウッ!」
そんな僕の様子を見て慌てて走りよって来ようとしたクロノス先生だけど、当然デスベルトを着けてしまった以上、その脅威は先生にも襲い掛かる。というよりこれまで何度か実感してきたように、ダークシグナーとしてある程度体力に補正がかかっている僕よりも、そういった要素のない先生のほうがきついはずだ。
「先生!」
「私のことはいいですかーら、早くその装置を……!」
苦しがりながらの言葉に、慌てて電波探知装置を引っ張り出す。その針はすでに電波の流れをキャッチしており、アカデミアの外……森の中のある一点を向いていた。あとは気を失ったクロノス先生を運んで、それからジムにこの方角を伝えて……やることはまだまだある。
『マスター。マスター!』
「なんなのさ、チャクチャルさん」
長身のクロノス先生は、わりと持ち上げるのにバランスが悪くて手間がかかる。少し集中したかったので急に話しかけてくるのはやめて欲しかったのだが、そうも言っていられない気迫に渋々返事する。
『なんなのさ、ではない!まさか、まーた何か変な物でも拾ったのか!?』
「はい?」
ちょっと話が読めない。大体またって何さ、またって。まるでいつも変な物ばっかり拾ってるみたいじゃん。僕がこれまでに拾ったり手に入れたりした物なんて、チャクチャルさんとメタイオン先生とゴーストリック・フロストとうさぎちゃんとグレイドル全般と……うん、まあ、そこは否定できないかも。
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