ターン44 鉄砲水と暗黒の中世
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カードにより破壊された』という条件を満たしたアリゲーターの寄生効果が適用され、機械獣のコントロールを得て直接攻撃が可能……なおかつ手札に存在する攻撃力2800のモンスター、超古深海王シーラカンスを展開しつつこれまた攻撃で合計攻撃力4800を叩きつけられるという寸法だ。最低限の汎用性があるため単体でも邪魔にならず、なおかつ下級グレイドルの中でもその攻撃力の低さから特に場に出しやすいアリゲーターならば狙い撃ちも容易というこのコンボは、僕がこの間徹夜で考えたグレイドルを生かすためのカードだ。
本当は僕も、ヨハンほどではないけれどこういう戦法は好きじゃなかったはずなんだけど。最近デッキを見るたびに頭の中で声がするのだ、こんな温いデッキで勝てるわけがない、どんな手を使ってでも勝ちに行け、と。最初の内は無視できていたその声も、時が経つにつれ次第に自分の中で大きくなっていった。そして今年度に突入してからの怒涛の4連敗で、ついにその声を受け入れてポリシーを曲げることにしたのだ。
「さらに魔法カード……」
「ちょっと待つノーネ。トラップ発動、激流葬!アリゲーターの特殊召喚に反応し、フィールドのモンスターをすべて破壊しますーノ!」
「嘘っ!?」
アリゲーターが、機械獣が、共に流され破壊される。がらがらになったフィールドは次のターン、クロノス先生の攻撃を僕にストレートに叩き込むことが容易になってしまった。僕のライフは残り2400、上級モンスタークラスの攻撃力さえ来なければまだ耐えられる。
「ターン、エンド……」
クロノス LP4000 手札:1
モンスター:なし
魔法・罠:なし
清明 LP2400 手札:5
モンスター:なし
魔法・罠:なし
「私のターン、ドロー!魔法カード、トレード・インを発動。手札かーらレベル8モンスター、古代の機械巨竜を捨てることで、カードを2枚ドロー。シニョール清明、このデュエルはこのターンで終わらせますカーラ、いい加減に目を覚ますノーネ!魔法カード、古代の機械工場を発動!」
工場、の名が示す通り、巨大な溶鉱炉のようなものがフィールドに設置される。その下部についたベルトコンベアが動き出すと、どこからともなく大量の歯車や装甲板といった部品がそこを流れて溶鉱炉に吸い込まれていく。よく見るとその部品は古代の機械砲台の砲塔や古代の機械獣の牙といった、これまでのデュエルで見覚えのあるものばかりだった。
「古代の機械工場は発動時に手札のアンティーク・ギアモンスターを1枚見せて墓地からそのレベルの倍になるよう墓地のアンティーク・ギアを除外することーで、そのモンスター召喚のためのリリースが必要なくなるノーネ。私はこの効果で墓地から
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