おめでとう!犬が狼に(ry
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取りが多くなってきている節があるが、誰に仕込まれたのだろうか?
「……………わかった。わかったからそんな目で見るな」
「っ…」
おい、その見えないようにガッツポーズするのは止めろ。
何か負けた気分になるから。
「じゃが丸君抹茶クリーム味5個ください」
「あいよ」
お前それクドくなんないのかよ。
同じ味で油製品だぞ…絶対気持ち悪くなりそう。
「…ん?どうした?食べないのか?」
「ん、一つあげる」
「そ、そうか。
ならもらうよ…ハグッ―――」
こ、これは―――!
揚げられたジャガイモの食感の中に広がる濃厚な抹茶の味!
そのトロリとした油と抹茶が繰り広げるハーモニー……味覚の暴力だっ!
「……どう?」
小首をかしげて聞いてくるアイズだが、これは間違いない。
この店のこの商品は、この子がリクエストしたものに違いない!
言わばこの子専用のじゃが丸君…味覚音痴なのか…?
「あ、ああ…ウマイよ…?」
「良かった」
エマージェンシー!エマージェンシー!
アイズさんが徐に袋を漁ってもう一つ取り出そうとしております!
恐らく次の言葉は「もう一つあげる」だと思われます!
「もう「ああ!ヤバイ用事思い出した!」…?」
あっぶねぇぇぇえ!
危うく味覚障害の第一歩を踏み出すところだったぜ!
「これから少し探さなきゃならん物があってな、ちょっと急いでるからまた後でな!」
ダッシュ!ダッシュだ!俺は今、風になる!
「…いっちゃった。
もうちょっと、訓練したいって言いたかったのに…」
その呟きが、タケルに届くことはなかった。
「さて…時間まで何していようか」
アイズから逃走した俺は、人の賑わう大通りを歩いていた。
改めて見てみれば、前世では考えられない光景だと思うものである。
商いをする商人は兎も角として、毎日のように出店されている屋台。
辺りを見渡せば人だけではない多くの種族が往来している。
極めつけはやっぱり―――
「やっと見つけたぞ…」
―――怯えを隠した表情の犬耳男性だろう。
「何処かでお会いしましたか?」
「は?待て待て!俺が分からねぇのかよ!」
「いや、冗談だけど。御礼参りか?」
目の前の犬耳さん。ベート・ローガは返答を聞いたとたんに肩を落とす。
ホッとしたのか落胆したのか良くわからない表現だ。
「アンタに頼みがある」
「頼み、ね。俺としては頼みが長続きしててお腹一杯なんだけど」
「知ってる。アイズの事だろ」
まぁそりゃ知ってるか。
同じファミリアだし、聞かない方が不思議だろう。
「それで、頼みって?」
「俺
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