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【ダンまち】案外忘れられがちな超人作品出身のモブがオラリオに来たら
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しい!!そもそも人は自力で空は飛べないから!!」
「馬鹿言うなよ、超能力者じゃなくたって空ぐらいは飛べるだろ。向き不向きはあるけど、俺の組織も上位の人になれば槍振り回しただけで空飛べるぞ」
「嘘つけって言いたいけど貴方の実力を見ると微妙に否定できない!?」

 現に空飛び代表血風連を上回る武人はたくさんいた。血風連の凄い所はその人間タケコプターで高機動戦闘が出来る点にあり、飛ぶだけなら別に連中でなくても出来るのだ。九大天王や十傑集レベルになると超能力者も多いので、足の裏から何か出して普通に空を飛んでいるのが通常運行である。

(こっちの世界の住民弱すぎだろ……!得体の知れない連中に力まで貰っておいてこの有様か。根性足りないんじゃないのか?)

 世界一だって言うからてっきりビッグバン級のパンチが打てたり指パッチンで人間真っ二つにしたりビックリ必殺技があると思ったのに、かなりがっかりである。
 大体、俺はこの街の管理をギルドがやっていると聞いててっきり警察的な組織だと思って入ったのに、いざなってみると実働部隊を一切抱えてない欠陥組織だった。俺の所属していた「国際警察機構」と同格とまではいかないが、世界最高の戦士が集う街だからしっかりしていると思っていたのに。

「取り敢えずこの筋肉ダルマを暴行罪と……戦闘の余波で石畳が壊れたから器物破損でしょっ引くか。あと、コイツを嗾けたフレイヤってのは教唆犯だな。えーと午後2時15分、現行犯で冒険者確保!」

 がちゃり、と大塚長官(九大天王が一角で俺の先生に当たる人)から貰った絶対壊れない手錠でオッタルを拘束する。逃げられんぞぉ〜!悪漢に御仏の情けは無用だ!!





「本当に捕まえちゃったよ……」

 自分と同期でギルドに入ったシラヌイ・庸太(ようた)の常識はずれの行動に、エイナは眩暈を覚えた。

 彼と初めて会ったのは丁度ギルド就職試験が数か月後に迫った頃だった。街で困っていた彼を見つけた若き日のエイナ(今も若いし、ほんの数年前の話だけど)は、彼の事をド田舎からやってきた普通の人間だと思い、親切心を働かせて面倒を見てあげたのが始まりだった。
 庸太はまるで常識がなく、なんと共通言語を書くのにも手こずるほどの酷さだった。しかし、お人よしが過ぎるエイナの楽しい社会勉強でメキメキと知識をつけた彼は、何故かちゃんと勉強していたエイナより良い成績でギルド試験に合格。ひどく釈然としない面持のエイナと共に見事会社の狗になった。

 ――そんな彼が本格的におかしい人だと気付いたのは最近。

 ある日、冒険者の一人が三人の冒険者に集団暴行を受けている所を発見した庸太は、ギルド職員としてはとんでもない行動に出た。

「そこの三名!!オラリオの往来で悪行を働く輩は捨て置けん!!暴
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