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鎮守府の床屋
番外編 〜最期〜
あたしの望み
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 いいよ。あとは球磨と北上に任せよう。あたしたちが成し得なかったことは、きっと球磨とハルが成し遂げてくれる。そして二人の行く末は、きっと北上が見守ってくれる。だから大丈夫。あたしたちの希望は、三人に託そう。

 ……思い出した。結局あたしは、この男の胸で死ぬことは出来なかった。あたしの希望をさりげなく叶えた川内が羨ましい……あたしも惚れた男の腕の中で死にたかったな……こんな冷たい海の中じゃなくてさ。

――すまない……

 いいよ。仕方ない。だから提督。寒くならないように、またいつもみたいにあたしを抱いてよ。

――短い時間だったが……隼鷹とともに歩けて幸せだった

 あたしもさ。あんたの隣にいられて、とても楽しかったよ。でもね。あたしはまだまだあんたのそばから離れないよ。そういう約束だからね。

 さーて……提督。あんたの天使の隼鷹さんがこれから帰るよ。惚れた男の腕の中にね。

 終わり。



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