暁 〜小説投稿サイト〜
Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#32 船上の戦い
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合いなのか?」

 ガイがアニスに聞く。

「私は同じ神託の盾(オラクル)騎士団だから… でも 大佐は……」

 アニスは、視線をジェイドに向けるけれど、ジェイドは何も言わなず、ただただ首を横に振っていた。

「んっふっふっふ………。そこの陰険ジェイドはこの天才ディスト様のかつての友「何処のジェイドですか〜? そんな物好きは?」ッ!!」

 またまた、ジェイドが火に油を注ぐ。……炎に油の入ったドラム缶を放り込む。

「ななな、なんですってーーー!!」

 そして怒る。いつ終わるかどうか判らない。延々と繰り返しだ。

「ほらほら! 怒るとまた鼻水が出ますよ?」

 ジェイドが更に続けてって……、ここでアルがとうとうツッコミを入れた。

「ジェイド、今 楽しんでない?」
「いやー そんなわけないじゃないですかー」

 そういってる間、ディストは自分の鼻に手をやっていた。どうやら、ジェイドの言葉に触発された様だ。

「キーーーーー!! 出ませんよ!!」

 一応反論が来たのだけど。

「反論が遅いよ……」

 アルは苦笑していた。そして ルークも若干表情が変わっていった。

「まー それはおいときまして……。 さあ! 大人しくフォンディスクをお渡しなさい!」

 延々と続きそうだったループなのだが、いい加減にしびれを切らせたのは、ディストの方だった様で、要件をジェイドに伝えた。

「これのことですかー?」

 ジェイドが、ディストの言う様に、何の躊躇いもなく取り出す。すると、それを狙っていたかの様に、普通の椅子じゃないのは、浮いている時点でわかるのだが、それ以上に動きがかなり俊敏だった。


「隙ありーーー!!」


 一瞬の間に、ジェイドとの間を詰めて急接近。


「ああ!!」
「「「!!!」」」


 動きはまさに疾風と言えるだろう。
 ジェイドが取り出したフォンデスクを、ディストは掠め盗っていたのだ。

「はぁーーーはっはっはー!!!」

 そして、ディストは 勝ち誇るように笑っていた。
 空にいる以上、手は出せないだろうと踏んでいた様だ。

「も、もうっ全く! ………んッ!」

 アルが手を翳し、指先で空中に図形を描く。

「はーーはっはっはっはっは! ってあらーーー!!」

 高笑いを続けていたディストだったのだが、突然周囲に沸き起こった風。ディストを取り囲む風が、その手から、フォンディスクを風が奪い取り、まるで フォンディスク自体が生きているかのような動きをしながら、アルの手の中に戻ってきた。

「もう。ジェイド… いくらなんでも油断しすぎだよ? これ、大事な物じゃないの?」

 アルは、そう呆れながらジェイドに
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