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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#32 船上の戦い
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っておけない性格が災いしたのだ。……更に言えば、ガイに続きなだめ役と定着されてるのに、自分とルークを比べて、結果ルークを怒らせたら、アルが言っても ルークにとっては嫌味になってしまうから。
「あっ……、 いや…その………」
ティアは、アルに指摘され、少し焦っていた。そこまで深く考えてなかった様だった。ただただ、アルの事は凄い、程度にしか考えてなかったから。
そして、ルークは 面白くなさそうに顔をしかめると。
「……他に 覚える事が山ほどあったんだよ」
そう呟いた。
ルークからの返答は少し意外だった。今までは怒っていたのに。
「何? 覚えることって?」
ティアがそう聞くと、ルークは答えた。想像していたよりも、重い内容を。
「言葉とか… 親の顔とか…。 ………いろいろさ」
ルークの告白。
それを訊いて、ティアは彼が患った記憶障害の重みを理解した様だ。
だから、安易に聞いてしまった事に対して、ティアは。
「ごめんなさい…」
ルークに向かって、頭を下げて謝罪した。
「はっ? どうしたんだよ!! 急に!」
今度は、ルークが驚いていた様だ。謝られるとは考えてなかったみたいだから。
「私…… 貴方の記憶障害のこと… 軽く見ていたわ…」
「別に そんなこと…」
ガイから、ティアも確かにきいていた筈だった。
戻ってきた時のルークは 赤ん坊の様だった、と。……だけど、深く受け止めてなかったのだ。
ルークも ティアの素直な謝罪には 返す言葉が見つけられないらしく、歯切れを悪くしていた。
そして、その時だった。
「大変です!カイツール方面から!!正体不明の譜号反応が!!」
連絡船に乗っていた、兵士が慌てて客室に入ってきたのだ。
話を訊くにあたり、トラブルに見舞われた、と言う事は直ぐに理解出来た。
「はぁ……、乗り物に乗るとどうしてこう、トラブルが多発するんだろう……? 平穏に移動出来た乗り物、無いんだけど……」
話を訊いたアルは、肩を落とし、少し愚痴を零した。
これまでに、覚えている範囲ではあるが、乗った回数自体、は少ない。今の所100発100中で災難に見舞われている。
「はっはっはー。そうでしたね。タルタロスもそうでしたからねぇ」
ジェイドは、アルの言う事が間違いない事が解って、なんでかは判らないけど、笑っていた。
「おいおい、気持ちはわからねえでもねえが、今は急いで様子を見る方が先だろ?」
ジェイドが笑い、アルがジト目をしている所で、ガイがそう言う。
正直に言えば、アルもジェイドも本気だった訳でもない。色々とげんなりするのは事実だけど、行動
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