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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#32 船上の戦い
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。見た所外傷はなかったが、ルークの反応があまりよくない。

「あ…ああ… 大丈夫だ………」

 ルークは 少しダルそうにしていたが、腕を回し、身体の状態をルーク自身で確認をしていた。どうやら、問題はなさそうだ。

「ふう……、無事で良かったよ。……でも 一応……」

 何か(・・)をされたのは事実だったから、アルは念の為に、とルークの頭に手を当てた。

「なんだよ?」

 ルークが嫌そうにする。頭を撫でられている様で不快だった様だ。

「ん。すぐ終わるから我慢して。………快方の力を此処に。《ヒール》」

 アルが詠唱を終えると同時に、ルークの頭上から鮮やかな緑色の光が降り注ぐ。
 

「あ…………、治癒術、か………」

 ルークは、何をされているのか判った為 黙って言われるままにしていた。
 数秒間、光に包まれたルーク。そして、次第にその光が消失していき……。

「よし……、ルーク、気分はどう?」
 
 完全に光が消えた。譜術による処置を終えた様だ。だから、アルはルークに聞いていた。

「あっ…ああ、大丈夫だ」

 ルークは少し照れくさかったのか、返答の歯切れが悪かった。
 だけど、それはいつもどおりの反応だから、本当に大丈夫だと言う事だ。

「はぁ………、とりあえず良かったよ……」

 アルは、ほっと肩をなでおろしていた そこに、アニスとティアが遅れて到着した。

「ルーク様〜 心配しました〜!」
「ルーク! 大丈夫なの?」

 ティアやアニスが入ってきた所で、ルークは体を起こしながら、手をあげた。

「ああ なんとかな。………それにしても、なんだったんだ? あいつら…」

 実際に何をされたのかが判らない為、そう呟くしかなかった様だ。
 妙なもどかしさは覚えたルークだったが、一先ず身体に異常がない為 それ以上深く考える事はなかった。



 だが、この時強く反応したのは、ルークではなく ジェイドだった。


「こっ… これは!!」

 ルークが寝かされていた装置、その機械を見てジェイドが驚愕の表情をしていたのだ。

「………珍しいね? ジェイドがそんな表情を見せるなんてさ」

 比較的ジェイドの直ぐ傍にいたアルとガイが近づいて訳を訊こうとする。

「……旦那。これが何か知ってるのか?」

 アルに引き続き、ガイがジェイドに訊く。驚いた表情をした以上、何かを知っているのは間違いなさそうだった。だけど、ジェイドは表情こそ元に戻ったが、顔を俯かせていた。

「いえ… 確信が持てなければ… (いや…確信できたとしても…)」

 ジェイドは、まだ(・・)皆には 言えないようであり、言葉を濁すだけに留まった。
 勿論、それだけでは
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