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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#32 船上の戦い
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無かった所を視ると、どうやら、最初からアリエッタの身体に槍を突き立てるつもりは無かった様だ。
随分とブラックなジョークだが……一先ず安心した様で、アルもイオンもほっと一息をついていた。
〜????????〜
アリエッタとの戦闘が終了した同時刻。
椅子に座っている男、と言うより椅子で飛んでる男が、ルークを調べていた機械から取り出した。
「こいつの同調フォンスロットは開きましたよ。私は失礼します。この情報を早く解析したいのでね… フフフフ……」
正直、文面では表現しにくい笑顔と笑い声だ。ただ、一言で表す事が出来る最も近い言葉は《醜》←「おだまりなさい!」
……ナレーションにツッコミを入れるのは不毛なので 空耳と言う事にしておきます。
そして、そのまま男は椅子で飛び去っていった。
「ぐっ……、お前ら……、一体、何を………」
ルークは、顔だけしか、顔の表面だけが動かせる状態でしかなかったのだが、視線だけは 残った男に向けた。
「……ふん 答える義務はないね」
そう言うと、この男も椅子に座ったまま、立ち去っていった男同様に機械からデータを抜き取ったその時だ。
「……むッ!?」
突然、背中に感じた殺気に気づき、反射的に振り返った。
振り返った先には、ガイが一気に接近し剣を構えていたのだ。
「はあぁぁ!!」
息つく暇もなく、一閃を入れるが、相手が予想以上に早く反応したためか、身体に直撃する事はなく、嘴の様な仮面を浮き飛ばしただけで終わった。だが、その衝撃でディスクを離してしまった為、相手のデータを奪う事に成功した。
「!! お前は……」
ガイが弾き飛ばし、露になった男の顔を見て驚いていた。
見た事がある
(
・・・・・・
)
――顔だったから。
「「ガイ!!」」
他のメンバーが一気に詰め寄り、場に雪崩込んできた。それを見た男は急いで顔を手で覆う。
「クソ…
ヤツ
(
・・
)
との接触は禁じられている!」
そう呟くと、素早く身を翻し、逃げ去っていく。ガイの攻撃、それも背後からの攻撃を躱したのも頷ける程の俊敏さで。
「あっ 待て!!」
ガイは追いかけようとするが、もうこの部屋から出ていて 正確な逃走経路が判らない。つまり、追いかけるのは困難だった。
「今はルークの方だ! ガイ!!」
傍まで来ていたアルが叫び、ガイを止めた。
相手の力が未知数である以上、これ以上バラバラになるのは、好ましくないからだ。
「そうだった! ルーク!? 大丈夫か!」
ガイは、引き返すと 寝かされていたルークを起こした
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