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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第223話 エクスキャリバー
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ち上げるのも困難》へと無段階的に推移する。
SAO出身者達は、よく
敏捷力
(
AGI
)
た
筋力
(
STR
)
の単語を使うのだが……、その正確な境界線に至っては、リュウキは勿論、AIのユイでさえ、正確に、完全には判っていない。(そこまで細かく知ろうと思わない、というのが正しいかもしれない)
システム上では必要であるデータ値であるから、つまり《隠しパラメータ》だと言う事だろう。
そして、この中では、《重い剣好き》と言う性向もあって、キリトは完全な
筋力
(
STR
)
より。リュウキは 完全なバランス型、なのだが――ここ一番で出す力に限っては 正直測れないものがあるのは周知の事実。
そして、そのリュウキの影響は他人にも、――自分自身にも少なからず及ぼす程だ。
「きついなら変わるぞ?」
そのリュウキの言葉だからこそ、余計に力が入ると言うものだ。
そして勿論、キリトの返答も変わらない。
「嫌味クセぇ!! それに、今回は、ぜーーったい譲らんっ! ってか約束だろっ」
意地でも自分で引っこ抜くと決めているキリト。それに、今回はリュウキとの密約も交わしているのだ。『余計な横取りはしない』と。
リュウキ自身もそれは重々承知。キリトに気合? を入れるだけに留まった。
そんな珍妙なやり取りがあった後、少なからず笑い声も聞こえてきたのだが、生憎と時間の猶予はあまりないから、さっさと抜いてもらわないと困る。と言う事で。
「がんばれ、キリトくん!」
「ファイトだよっ! キリトくんっ!」
「そこだ、引っこ抜け! キリの字!」
「ほら、もうちょっと!」
「頑張ってくださいっ! キリトさん!」
「おにいちゃん、負けるなぁー!」
「ほら、根性見せて!」
「パパ、がんばって!」
「くるるるるるっ!」
全員からの声援は勿論のこと、最終的には、ピナからも受けた。
今回のパーティーを収集した者としてはここまでされて、ヘコたれてはいられないだろう。……それに強く思うのは、仮に、ヘコたれてしまって、途中交代をすぐ後ろで腕を組み 見守っているであろう 白銀の剣士サマとしようものなら、あっという間に抜かれてしまいそうだ。
――そうなってしまえば、ゲーマーとしてのプライドは、向こう数年程は、再起不能になってしまいそうだ。
と言う事で、この役目だけは決して譲れないヘコたれない、である。
「ぬ、お、おぉぉぉぉぉ!!」
あらん限りの力を集約させ、視界が周囲からホワイトアウトし始めた所で、ぴきっ……と言う鋭い音と、かすかな振動が手に伝わってきた。
『あっ……!』
と、叫んだのは誰だっただろうか。いきなり足許の台座から、強烈な光が迸り、視界を真っ白から、金色に塗りつ
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