暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第223話 エクスキャリバー
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そんな時、リュウキは僅かに笑っていった。

「――……いや、元々トールは クラインに渡すつもりだった、って思う。トールに さっきも言ったが、結果的には クラインが助けたんだからな? ……トールを」
「うぐぅ……」

 リュウキの言葉を訊いて、クラインは、思い出してしまったのだろう。フレイヤとの思い出を…………、と言っても数分間だけなのだが。

「あーもぅ、情けない顔するんじゃないわよ。クライン」

 話をしている間に、リズが加わる。――……気づいたら、全員が集まっていた。

「まぁ、ちょっぴり悔しい気持ちってのは判るけど」

 キリトも、クラインの気持ちは理解しつつ、続けた。

「結果オーライでいいじゃないか? リュウキだってそう言ってるし」


――渡されたのはリュウキのおかげって訳じゃない。リュウキがそう言う類の嘘を言うヤツじゃないだろ?


 と、言っている様に皆は、感じていた。勿論それくらいクラインも判っている。

「むむむ……、でもよぉ、オレ ハンマー系スキル、びたいち上げてねェし」

 きらびやかなオーラ・エフェクトを纏う片手用戦槌(ハンマー)を握り、何処か泣き笑いを浮かべていた。

「じゃあ、リズに上げれば喜ぶぞきっと。……あぁ、でも 溶かしてインゴットにしかねないからなぁ……」

 丁度リズが加わった事もあったのだろう、キリトは精一杯の微笑みを返しつつ、そう言っていた。

「ちょおっ! いくらアタシでも、そんなもったいないことしないわよ!」

 《武器》より《鍛冶》命! と言うより、伝説級武器(レジェンダリーウェポン)も何れ超える武器を作ろうと切磋琢磨している彼女だからこそ、ありえそうなのだけど、これまた精一杯否定をするリズ。

「ん……、オレもキリトの意見に一票だな」
「んなっ! なんで、リューキまで!」
「ん? あれ? 知らないのか、リズ。リズにとって、あの武器の益は武器の強さ、性能だけじゃないんだぞ」
「へ?」

 リュウキがリズが武器を溶かして、インゴットする、と言う考えに一票をいれた理由を話そうとした時、アスナとレイナが一歩前に出て補足をしてくれた。

「そうだよー、リズさん。大きな特典があるのっ」
「そうそう!」

 笑顔の姉妹は、リズにそっと耳打ちをした。

伝説級(レジェンダリー)溶かすと、《オリハルコン・インゴット》が凄い出来るらしいよ?」
「うんうん。あ、後 《ダマスカス・インゴット》もねっ? あ、これは確定じゃないんだけど、やっぱり、確率が1番高いって話だよっ!」

 2人がそう言うと同時に、リズの目の色があっという間に変わる。

「えっ、ホント??」

 目を輝かせながら、リズはリュウキを見た。苦笑いをし
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