暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第223話 エクスキャリバー
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程まではただの光点だったものが、みるみる細長くなり、剣の姿へと変わる。
 その約二秒後には 完全に剣が戻ってきた。

「うわっ、重っ……」
「よく落とさなかったな?」
「落としたら、トンキーに刺さるかもしれないでしょ」
「ああ、確かに。乗せてもらっておいて、その背中に突き刺す様な真似は出来ない、か」
「当然。助けてくれたんだしね」
 
 悠長に話をしているのだが……、このとんでも映像を見せつけられた他のメンバー達は 開いた口が閉じられない。

 ケットシー様が射抜いた神業もそうだが、その神業を、当てる事を全く疑わずに見届けた白銀様もそうだ。

「「「「し……し……し……」」」」

 だけど……、ケットシー様のパフォーマンスがあまりにも凄すぎて、あっという間に白銀様を陰らせた。2人の息のあったプレイを再び見せられた為、嫉妬深い歌姫様が、また頬を膨らませるだろう、と 思えるのだが、今回はそれは無かった様だ。ただただ、目の前の光景が凄すぎた。

「「「「シノンさん、マジかっけーーーーーっ!!!」」」」

 全員の賞賛は、万丈一致でシノンに向けられた。
 勿論、観測手(スポッター)の役割をしていたリュウキも同感だった様で。

「ナイスショットだ。流石だな」

 少し遅れて 再びシノンに賞賛の言葉を向けた。

 三角耳を、ぴこぴこ と動かして、賞賛に応えたシノン。
 内心では、ちゃんと証明出来た事がシノンにとっては何よりも嬉しかった。

――隣にいてくれるだけで、力が湧いてくる。どんな悪条件であっても、外す気など全くしなかったから。

 そして、仕上げはキリト。

「あげるわよ。そんな顔しなくても、ね」
「っ……」

 キリトはシノンにそう言われた時、今の自分の顔に『それ、ちょうだい!』と黒マジックで大書してあった事に気づいた様だ。

「ん」

 シノンが両手で剣を差し出す。そして 隣にはリュウキがいる。

 軽い既視感(デジャビュ)を感じてしまうキリト。

 このシチュエーションはどこか覚えがあったからだ。
 
 それは、以前あったGGOの大会。最強者決定イベント《バレット・オブ・バレッツ3》本大会バトルロイヤルの最後に……、シノンは同じような仕草で キリトの手の上とあるモノをくれた。反射的に受け取ったソレ(・・)は、一発でHPゲージを丸ごと吹き飛ばす代物……プラズマ・グレネード。

 背筋が凍った。まさしく比喩抜きで危険物だ。

 だから 遅れながら、受け取りを改めて拒否しようとしたのだが……、同じように隣で立っているリュウキが、それを阻んでしまった。逃げられない恐怖? がまたまた 自分を襲うのか……?? とキリトの頭の中で連想させていたのだが……、まさか剣が
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