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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第223話 エクスキャリバー
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あとほんの少しの荷重がかかれば、崩れるのであろう事は、大体壁の感じから見れば判る。そして 時間と共に、崩落するのも判る。
だけど、この時は 皆そのショックのせいで――、と後々まで信じ続けた事だろう。
因みに、実際は 樹が復活を遂げた所で 崩落は確実だったのは別の話だ。耐久度が徐々に減っているのは、柱が軋み、破片を散らせていた所で、大体の想像が付く。眼で視る間でもない事だ。
そして パーティメンバー上限で攻め入ったから、それなりに掛かる荷重もあるだろう。
つまりこの円盤が崩れ落ちるのは決定事項であり、遅いか、早いか、その2つだけだった。……が、クラインが圧倒的に早めたのは言うまでもないだろう。
一気にひび割れが走った時点で、皆がざわついたのは言うまでもなく……、最終的に玄室の最下部、つまりスリュムヘイム城真下の角ッコが、ついに本体から分離した。
「く……クラインさんの、ばかぁぁぁぁっ!!」
絶叫マシンが、この中では一番苦手を自負しているシリカ。
いつにない本気の罵倒の尾を引きながら、みんなを乗せた円盤は果てなき自由落下に突入した。
「……オチが判る様なギャグをするなよ。しかも、こんな見事なタイミングで。このメンバーは笑ってくれないぞ?」
「ううう、ううるせぇぇよぉぉーーっ! じ、じしん、あったんだよぉぉぉっ!」
はぁ、とこんな時でも マイペースなリュウキはクラインにツッコミを入れた。
当のクラインはと言うと、実の所は 本気でいける! と思っていた様であり、こんな展開になるとは思ってもなかった程の強気だったからか、大慌てだった。
正直な所、翅が使えない場所での高高度からの落下は誰であっても怖い。
急激な落下により、身体に掛かるGは、極めてリアルに感じられる、と言う事もあるが、それよりも、大穴に落ちてしまう、と言う恐怖心から殆ど全員が四つん這いになって、全力の悲鳴を上げていた。
「ん……、穴に完全に突入まで、長く持って2分程、か。いや、アルヴヘイムとは 重力がやや違うから、もうちょっと猶予があるかもしれない、か」
円盤事落下しているから、必然的に中央に皆が寄り添うのだが、悠々と外側に近づいていって、落下先を観察している強者が1名。
そんな無茶苦茶な事をするヤツは、1人しかいないだろう、っということで、勿論リュウキである。
「……あの下、ってどうなってるの?」
いや、訂正しよう。
もう1人、強者が現れた。ヤマネコのシノンだ。
クエストの最初の方で『高い所は、ネコ科動物が〜』とキリトが言っていた。シノンは、シリカと共に盛大に首を振っていたのだが……、この姿を見たら判る。まさに正しかった、と言う事が。
……或いは
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