暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜漆黒の剣聖〜
アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第二十二話 悲しき別れと再会の予兆
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ーーーん、という擬音が聞こえたような気がした。
件の装備を装備したアスナが手をネコっぽくして恥ずかしそうにしている。それを見たキリトは一瞬だけ硬直した後、

「うおおーーーーー、アスにゃーーん!!!」

といって某怪盗よろしくアスナに向かってダイブしていった。



「・・・・・ということです」

「「「「・・・・・・・・」」」」

ユイの説明が終わるとキリトとアスナは顔を真っ赤にしてそれを両手で覆ってしまう。キリトとアスナの知られざる日常を聞いたルナは、あまりに予想外な内容だったのでどう反応していいのかわからなかった。ソレイユが多少なりとも白い目で見てしまうのは仕方ないものだろう。

「それから、私はその人たちの近くにいたくて、プレイヤーホームから一番近いコンソールで実体化して彷徨っていました・・・」

「それで、そのさなかにキリトたちに拾われた、と」

「はい。おかしいですよね。こんな、こんな事、思えるはずないのに・・・。わたし、ただの、プログラムなのに・・・」

先ほどまでとは雰囲気を一転して語るユイは瞳に涙があふれさせていた。アスナとルナは言葉にできない感情に打たれ、両腕を前でぎゅっと握り囁くようアスナが言った。

「ユイちゃん・・・あなたは、ほんとうのAIなのね。本物の知性を持っているんだね」

「わたしには・・・解りません・・・。わたしが・・・どうなってしまったのか・・・」

アスナの言葉に首をかしげながら答えるユイ。そんなユイにソレイユは言い聞かせるように言った。

「ユイ、自らの在り方を決めるのは自分自身だ。お前は、どうしたいんだ?」

「そうだよ。ユイの望みはなんだい?」

「わたしは・・・わたしは・・・」

ソレイユの言葉をキリトが引き継ぎ柔らかい口調で話し掛ける。それを聞いたユイは細い腕をソレイユたち四人に伸ばしながら言った。

「ずっと、一緒にいたいです・・・パパ・・・ママ・・・にぃに・・・ねぇね・・・」

「うん、ずっと一緒だよ、ユイちゃん」

ユイの言葉を受けたアスナがユイを抱きしめる。少し遅れてキリトの腕もユイを抱きしめる。このままいけばハッピーエンドに終わりそうだが、そうは問屋が卸さないのが世の中というものである。

「一緒に帰ろう。それで、ずっと一緒に暮らそう・・・いつまでも・・・」

ユイを包み込みながら言うキリトだったが、ユイは首を横に振っていた。

「もう・・・遅いんです・・・」

「どういう、意味だよ・・・遅いって・・・」

ユイの言葉に疑問と戸惑いを浮かべるキリトたち。ユイは部屋の中央に視線を向け、そこに鎮座している黒い立方体を指さしながら言った。

「私が記憶を取り戻したのも、先ほどのモンスターを消した大剣
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