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黒を纏う聖堂騎士団員
22.クロノスのペンダント
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してククールが法皇になるまでの話。

「なるほど。一番の謎はククールが法皇になったことだな。」

「なぁ!?だからニノをちょっと脅しただけだってば!!」

「卑怯なやつめ。まあいい手段ではある。
自らは汚さない。基本はそこにある。」

「ちょっと、イヤミが言うとリアル過ぎるわ」

シリアスシーンもギャグにしたがるこのメンツですが、やるときはやりますから。
エイトが仕切り始め、マルチェロが意見役になるそうな話し合いが始まりました。
マルチェロがやっとクロノスに切り出しました。

「クロノス、見せてなかったな。
この魔法陣について我々は調べていたんだ。」

「これは・・・」

クロノスは黙ったまま陣を眺めました。
クロノスが持つペンダントと一致しています。
エイトの情報通りなら謎の宗教団体のマークのはずです。

「僕はその魔法陣が死を与える魔法だと考えているんだ。
ザオリクの効かない死を与える・・・・・・
でも死をまつるってことは、何か神をまつるかな。
だから封印を解くものだと思う。
マルチェロさんは?」

エイトは、先程マルチェロが『マイエラ修道院から出してはいけない』と言ったことが気になっていました。

「エイトといったな。
その魔法陣はその両方だ。
それと魔法陣についての推測はそれが正しい。裏に返すもの、資料以外でだ。
ククールも気づいたんだろ。空の頭で」

「・・・・・・その両方。
絶対の死で解放される神。死神だね。まさに。
そして、その神がエリス?」

クロノスはしばらく宙を見つめていました。
何もない天井は答えをくれません。

「だろうな。そのエリスが死の神なら死をもって復活する。」

マルチェロはその先を言えずに黙りました。
言えば前に進むしかなくなり、後悔することが恐ろしく感じられました。
女の行動がマルチェロに答えを与えていました。
その答えを言い出したのはクロノスでした。
ただただ冷たく自分に言うように。

「私を寄越せと言いながら、殺そうとした女。
死の魔法陣のペンダントを持つ私。
死をもって復活するなら、









私の中にエリスがいる。」
 
 
 
 
 

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