暁 〜小説投稿サイト〜
鎮守府の床屋
後編
6.カウントダウン
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?」
「うん」

 なになにこれどういうこと? 北上と川内って共通認識持ってるの?

「だってさ。私、何も言ってないのに『誘っていいか?』って聞くこともしないで『球磨の予定も確認しとく』って」
「言ったよねー」
「こっちはハルと球磨は……セットみたいな扱いだから、まぁ……別に、いいんだけど」
「いい加減くっついてくれないと妹の私も気が気じゃないわー」

 うわー……言われてみれば確かに……何も考えずナチュラルに一緒に行くつもりでいたわ……

「自覚無しってところがまた重症だね」
「二人そろって何というか……」

 まったく……球磨が今哨戒任務で助かったぜ……こんなとこ見られたらアイツに何言われるかわかったもんじゃない……。

「……ま、二人そろってそろそろ観念しろってことだね」
「そうだよハル兄さん」
「だから兄さんはやめろ」
「りょうかーいハル兄さん」
「私もハル兄さんと夜戦!!」
「お前まで俺を兄さんと呼ぶな!!!」

 しかし……なんつーか無意識レベルだったな……

 その後は取り立てて何事もなく一日が終了。夕方頃には『ただいまだクマ〜』といつものごとく球磨が北上を引き連れて店に来た。晩飯のお誘いだ。

「ハル〜。晩御飯食べに行くクマ」
「はいはい。ちょっと待ってろ今片付けてるから」
「どれぐらいかかるクマ?」
「今日は片付けが多いから5分ぐらいかな? ……あーそうだ。川内が来週末にあのミア&リリー親子に会いに行くそうだ。誘われてるんだけど、お前も来るよな?」
「そうクマねぇ……球磨も行くクマっ」
「了解。んじゃあとで川内に伝えとくか」

 まぁ予想通りの結果だな……と思ったら、北上がニヤニヤしながら俺を見ている。……そのいやらしい顔はやめろよもう……さっきの発言は俺自身びっくりしてるんだから。

「私は別に何も言ってないけどね〜。ニヤニヤ」
「うるせぇ」

 そして今日も今日とて、飯を食い終わったら風呂に入り、上がったら俺の部屋で酒盛りとなる。変わらない。いつもと変わらない、のどか過ぎる一日だ……。

 今日の酒盛りのメンバーは、いつもの隼鷹と球磨、そしてなぜか川内がいた。お前は夜間の哨戒任務じゃなかったのか?

「そうだよ? 今晩は私とビス子なんだよね! 今晩は夜戦できるかなー……ニッシッシ……」
「んじゃなんでこんなとこいるんだよ」
「だってまだ出撃まで時間あるし。あそうそう。球磨には聞いてくれた?」

 まぁな。この妖怪アホ毛女は、お前同様、自分もあのミア&リリー親子と仲良くなりたいそうだ。ちなみにその本人、妖怪アホ毛女は今、俺の膝を枕にしてすでに眠ってしまっている。おちょこ一杯で酔っ払う体質は健在のようだ。

「了解したよ! んじゃ三人だね! 
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