暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜story of Liebe~
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少し腕のある医師と言われているだけなんだけどね裏では……」
「う、裏では……?」
ごくりと唾を飲み込む。
「神に仕えるコウノトリと言われるほど数多くの新生児を救った赤子の救世主よ。世界で名だたる医師と肩を並べるレベルよ」
「そ、そんなレベルなんですか!?」
「静かに!このことはあまり公にしちゃダメよ!」
「は、はい……」
(別に公にしても気にしないけど……まぁ、いいか)
少し場の緊張がほぐれたところで血液製剤を取りに行った看護師が戻ってきた。そして阿部医師は喝を入れるかのように言った。
「よし、これから新たな命を救う。始めるぞ!」
二人を救う手術が始まった。
それから12年の月日が経った。
天気も雲一つない晴天であるにも関わらず、朝からその天気に似つかわしくない慌ただしい家があった。
「ほら、早くしないと遅刻するよ!」
「わわ、待ってよお姉ちゃん!?」
「新学期早々に遅刻とか嫌だからね!?」
と急いで家を出ようとする二人がいた。
「ほら行くよ木綿季!」
「行ってきま〜す!」
そう言って二人は笑顔で家から出ていった。今の天気に相応しい眩しい笑みで。
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