暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第4章 俺の幼馴染とテロ屋さんが修羅場すぎる!
第63話 wolf
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な日はだいたいここのベンチで夜景を見ながら食べることになったのよね。最初に言い出したのは黒姉だったっけ?

 で、今現在はというと

「はふはふ……おいしいですぅっ!」

「本当! 残り物の半額弁当なのになんで!?」

 感嘆の声を上げるアーシアと疑問の声を上げる部長。他のみんなも似たり寄ったりな表情をしていた。一方の私やイッセーなどは、私達も最初はそうだったよなぁ〜と感慨深くなっていた。

「ねぇねぇイッセーくん? これ普通のお弁当のはずよね? なんでこんなに美味しく感じるの?」

「あぁ、それはなイリナ……」

 そこで言葉を切り、溜めるイッセーに対して固唾を呑む面々。そして満を持してイッセーが発した言葉は!

「実はスーパー側が売れ残った弁当を捌ききるために弁当にやばい薬を混ぜてるんだ」

『『『ブフォォッ!!』』』

「こらっ」

「もったいない事しにゃいの」

「痛っ」

 イッセーの両側にいた私と黒姉でイッセーの後頭部をペシリと叩く。冗談としては質悪すぎよ。皆口の中のもの吹き出しちゃったじゃない。全くこの子は……。

「言っときますけど今のは冗談ですからね?」

「そ、そうよね。冗談よね」

 部長を筆頭に安堵の息を吐く面々。……結構本気にしてたっぽいけど、冗談に聞こえないくらいおいしく感じるってことなのかな?

「それで火織、実際に美味しい理由って……?」

「味自体は普通の市販のお弁当と変わらないはずです。ただおいしく感じるのだとすればそれは……」

『『『それは?』』』

 私はふふっ、と微笑んで興味津々な皆を見回してその言葉を口にした。

「あの激しい競争の中自分の力で勝ち取った食べ物だからですよ」

 その言葉で皆は納得したのか、うふふ、あはは、と和やかな空気が流れた。実際これって真理だと思うのよね。実際ただ降って湧いた幸運よりも努力の末得られた結果のほうが何十倍も嬉しいものだし。

 と、そんなことを思いつつ和やかに食事が進んでいた………………その時!

「……な、何やってるんだテメェら、こんな所で?」

「え?」

「……なぁっ!?」

「……おや、これは珍しい客人だ」

 なんとそこに居たのは!

「あ、アザゼル様ぁっ!?」

 叫ぶと同時、ズビシィッ!! と直立不動になるレイナーレ。そう、彼女の言葉通りそこにはチョイ悪オヤジ風な相貌に浴衣、そして手からは湯気を上げているカップ麺を持った堕天使総督が、そしてその後ろには私達と同年代の銀髪の男の子が居た。



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