二説目…
KNOCKIN ' ON HEAVEN 'S DOOR
10話
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離れぬか…
お主が…わしを…
ハハハ…
天へ行こうにも…神に仇なしておるからのう…
冥府もこの世界も、特に変わらぬ様相じゃ。
少し…主に身を任せるのも…面白いの…
物を容易く見てはならんぞ?
物も長く生きると、神に近い存在になるんじゃ。
ある国では、付喪神とも呼ばれ、大事にされておるくらいじゃ。
この侍の魔刀は、欲を持ち、冥府から生還させた事で、
自我を持った。
良いか悪いか、血を見れば見境なく食らう畜生には堕ちなかったという事じゃな。
神との喧嘩は絶えぬ。
始めは支配されておった侍も、身を任せて
いたのは、人間を食わなかったからじゃ。
神と神の下僕だけを狙い、前線のこの国が滅びる寸前をも助けるという、偉業を成す。
そして、いつからか、侍は魔刀と一体化したと感じた。
何も、握った柄から手が離れないという次元の低い事ではない。
ほう。
主の声が聞こえるわ。
ハハハ!
侍にとっては、至高の喜びなり。
待っておったぞ。
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