7部分:第七章
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すか」
「そのことがわかったんですか」
「ええ。大変な連載だったから」
それ故にだというのだ。
「わかったわ。そうした意味でもね」
どうかと。カトリーナはしみじみとした顔になった。そのうえでだ。
共にいるアシスタントや編集者達にだ。こう言ったのだった。
「いい連載だったわ」
「ならです」
ここで編集者の一人が早速言ってきた。
「今度の連載もロココでいきますか?」
「それは遠慮するわ」
あっさりとだ。カトリーナはその提案は一蹴した。
「絶対にね」
「あれっ、けれどいい連載だったって」
「大変って言ったでしょ。同時に」
「それはそうですけれど」
「だからよ。あんな徹夜続きで毎日死線の連載なんて二度と御免よ」
今度は過去を思い出してうんざりとした顔になってだ。カトリーナは言った。
「もう絶対にね」
「そうですか」
「今度の連載はね。格闘ものに戻るわ」
「先生の得意分野にですか」
「そうよ。流石にあの連載をもう一度ってのはね」
うんざりとした顔のままでだ。カトリーナは一同に話していく。
「お断りするわ。一度でいいわ」
「ですか。じゃあ今度はですね」
「格闘漫画に戻って描きますか」
編集者とアシスタント達も実際にだ。そのカトリーナと共にいた大変な過去を思い出してだ。
そのうえで頷きだ。これからのことも見るのだった。
カトリーナはその彼女達を見て大変だった過去を振り返り笑顔になった。もう二度と経験したくないがそれでもだ。彼女にとって非常に実り多いその連載を思い出しながら。
ロココの真実 完
2012・2・29
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