暁 〜小説投稿サイト〜
役職?召喚魔術師ですがなにか?
レベルの意味
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
「おはようございま―――」

”メキゴキィ…!”

文頭一番から扉が壊れた。
ドアノブから、取り付けの金具まで盛大な亀裂が入り、カラカラと音をたてて崩れ落ちた。

「………老朽化かな」

「違いますよ!明らかに貴方が壊したんでしょうが!」

そう言ってくるのは、ソーマ・ファミリアの4人のうち一人。
最近逞しく成りつつあるケビン・マクライト君だ。

「いやいや、よく考えてくれよ。
普通に開けただけでドアが崩れ落ちるか?
見てみなよ。あの綺麗に崩れ落ちたドアの残骸を。
明らかにああなるように仕向けられた見たいじゃないか。
これはもう巧妙な悪戯と言っても過言ではない。そう、これはドッキリだったんだよ!」

「な、なんだってーー!」

うむ。ノリに磨きが掛かっているようで安心したよ。
しかしながら、どうしてドアが崩れ落ちたんだろうか?
俺としても力なんて入れてないし、残骸だって綺麗に山になってる。

「おはようござぁ!?何ですかこれ!?」

起きてきたリリが扉に気付き、大声をあげた。
不味い!リリは最近守銭奴の気が滲み出ている!
ここは全力で回避するしかない!

「聞いてくれリリ!それはこのケビン君がやったんだ!
なのにケビン君は俺に罪を着せようとして言いがかりを―――」

「何いってるんですか!?僕なにもしてない、って言うか壊したのタケルさんじゃないですか!」

「バカを言うな!扉を壊すなんて言語道断だぞ!
まるで殴ったように砕けているじゃないか!」

「殴ったんですか!?」

「違う!普通に開けただけだ!」

「普通に開けただけであんなになるわけないでしょう!?」

「俺は悪くない、扉が悪いんだ!」

言い合う俺とケビン君を他所に、リリが「経費が…掃除だって…」と呟いている。
でも怒られるの嫌だし、ここは何がなんでもケビン君に罪を被って貰おう。

「扉のせいにしないでくださいよ!
扉だってただじゃないんですから!」

「あんな脆い扉作った奴に言ってこいよ!
そんなんだから開いた勢いで砕けるんだ…よ?」

ガシッっと、俺の肩に小さい手が置かれる。
振り向けば眼だけ笑っていないリリの顔があった。

「タケル様?貴方がやったんですね?」

怖い。こんなに小さくて可愛いのに、怖い。

「違っ―――え?」

”ゴッ…シュゥゥゥゥ…ドゴスッ…パラパラ…”

「………………」
「「………」」

い、今起こったことを有りの儘に話すぜ!
「違う」と否定しようとして(ホントは違わないけど)右手を横に振った瞬間、
たまたま置いてあったイスに手がぶつかり、イスが放物線を描きながら飛んでいき、壁に激突して粉々になった。
な、何をいっているか解
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ