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没ストーリー倉庫
幻のIS小説のプロットの更なる続き。
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シリアやのほほんみたいなのが来ていたら余計な事を言いまくって「何とか言ってください!」と具体的な部分を指摘して直訴しかねない。かといって誰もつれて来なかったら二人は不安になるし、シャルや一夏は悪ふざけで愉快犯になりかねない。その点で癒子と梓沙は良くも悪くも小物……初対面の人間に下手なことを言えるほどの勇気はない。

 言うまでもなく、真面目な顔で馬鹿にされた二人はこの説明に怒り狂い、真人嫌いは加速した。
 ただ、今までの漠然とした存在否定的な嫌いではなく、人物的な嫌いに変わっていたことは、当人たちも気付かなかった。
 
 その後、梓沙は少しずつだが癒子と共に他の生徒ともコミュニケーションが取れるようになっていく。時折厄介な絡まれかたもしたが、気が付くと真人が彼女を庇うように現れた。何か大きな失敗をしてしまった時も、真人は静かにフォローする。何のつもりだと怒鳴っても、真人は口を開かない。家族として接する事はしない癖にこちらを気にかけたような行動を取る真人の真意を知りたくなった梓沙は、苦手なタイプなので接したくなかったのほほんに話を聞く。
 のほほんの推測によると、真人は日常を壊された自身と梓沙を重ねており、巻き添えのような形でIS学園に連れて来させられた彼女に内心で同情しているのではないかという事だった。「あずにゃんもそーだけど、まなまなも大概素直じゃないよねー?」。
 もしかしたら――真人は真人なりに、「兄」としての役目を果たそうとしているのかもしれない。そう感じた梓沙だったが、彼女が真人を、真人が彼女を素直に兄妹だと思える日は遠いだろう。二人は不器用な所が良く似ているだから……。


 
第九章

 夏休みも終わり学園も再開。とうとう暗部対策も兼ねて楯無が動き出すのだが、真人は楯無を全く信用しておらず、徹底して楯無のペースに乗らない。我慢比べになったら真人は無類に強かった。また、一夏は一夏でいじめ問題などに思い悩んだ結果段々と求道者の道に目覚め始め、からかっても楯無の望むリアクションからずれていることが多かった。
 どうにも煮え切らないまま事態は進行し、タイミングは学園祭へと移る。

 楯無勢も政府も最大限の警戒網を敷いた緊張感の中、テロリストが取った行動は……「大々的な学園への直接攻撃」だった。IS3機による一斉強襲+あの事件の洗脳兵にパワードスーツを着せた人間。これまで水面下で動いていたテロリストの余りにも直接的な、しかも民間人が学園に訪れているタイミングでの襲撃で学園と政府は再び後手に回ることになる。

 専用機持ち達は襲撃IS迎撃へ。一夏、真人は他の生徒と共に避難を強いられるが、そこで二人はのほほんだけがどこにもいない事に気付く。周囲に聞いてみると「一人だけ真耶と別の所に行った」という。しかし、真耶は現在テロリス
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