2部分:第二章
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第二章
「それじゃあ生のコースですね」
「プラス三千円だったよね」
「いえ、加算料金はいりません」
受付はすぐにだ。彼にこう返してきた。
「安心して下さい」
「そうなんだ。じゃあね」
「女の子は十五分後来ますから」
受付は明るく言ってきた。こうしてだった。
本当に十五分位でモデルみたいな女の子が来た。彼はそれまでの間にもうシャワーを浴びていた。そしてそのうえでだ。その女の子と生で遊んだのだ。
この日は楽しんだ。しかし五日後トイレをしている時にだ。彼は地獄を味わった。
「!!」
用を足すその瞬間にだ。電撃の様な激痛を感じた。そしてだ。
尿を見る。それは膿だった。どろりとした膿が出ていた。
その膿を見てすぐにわかった。彼はまずったのだ。病気にかかったのだ。
「淋病か」
それに間違いなかった。激痛と膿が何よりの証拠だ。それでだ。
すぐに、その日のうちにだ。彼は性病科、勿論自分が勤務している大学の病院とは別の病院に通った。そして診察を受けてだ。その医者にこう言われたのだった。
「淋病ですね」
「やっぱりそうですか」
「はい、今日わかったんですか」
「そうなんです。トイレの時に」
恥ずかしそうにだ。背中を丸めて話す森田だった。
「膿が出て来て」
「でしょうね。それにしてもどうして」
「何故かかったかですか」
「何処でかかったんですか?」
医者は怪訝な顔で森田に問うた。彼は森田のことは知らないらしくてだ。彼に患者としてだ。完全に接していた。そのうえでのやり取りであった。
「どうしてまた」
「実は五日前風俗に行きまして」
「ああ、そこですか」
「そうです。ホテトルです」
「今度ームは付けなかったんですか?」
「生でしました」
赤裸々に、病気のことがわかっているからこその言葉だった。
「それでその」
「ああ、生ですか」
「そのお店、生でできまして」
「それしてみたらですね」
「かかってしまいました」
そのだ。淋病にだというのだ。
「風俗の女の子、公にしている娘程性病の審査は受けていますから」
「けれど審査はそれこそ毎日じゃないですから」
「定期的に、ですからね」
「その間が怖いんですよ」
医者は親身に森田に話す。真面目な医者だ。
「まさにその間がね」
「そうですね」
「だから。本当にですよ」
「生はですね」
「危険です」
真面目な顔でだ。医者は言った。
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