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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-38
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誰もいない浜辺に木霊した。
太陽が沈んでもなお赤く染まる雲。赤く光り続ける空。それらが真っ赤になって涙でくしゃくしゃになった刀奈の顔を少しでも隠してくれるように輝く。
自分でどんな顔をしているか分からない。でもきっとひどいものだと思う。一周回って冷静になった刀奈はそう考えていた。
自分の告白。それに後悔はしてない。蓮が受けても断っても、自分で自分をほめたい。よく言ったって。もしかしたらいえずじまいだったかもしれない言葉を感情に任せていったのはちょっと失敗だったけど、それはそれで私らしいのかもしれない。さあ、あとは返事だけ。
刀奈は蓮に顔を見られない様にずっと抱きついたままだった。彼の前では綺麗な自分で居たい。更識刀奈としても意地だった。だからずっとくしゃくしゃな顔を見られない様に抱き着いているけど、よくよく考えると胸を押し付けているように見えるかもしれない。というかそれよりも、蓮の鼓動が直接感じられることにもっともっとドキドキしていた。自分のドキドキもダイレクトに蓮に伝わってると考えると恥ずかしささえ感じる。
「……っ」
……でも、知ってるんだ私。昔から言われてるもんね。『初恋は叶わない』って。
見えないけど蓮が今どんな顔をしてるか分かる。絶対泣きそうになってるよね。昔からそうだもん。他の人を傷つけることを嫌って、自分が不利益を被ってでも誰かを守ろうとするような人だから。
でも、今の蓮の大切な人には私は入ってないって、薄々感じてた。
「……ごめん」
後悔している様に掠れて聞き取れるか危ういぐらいの声。けど、確かに刀奈には聞こえた。聞こえて、しまった。
涙は止まったから蓮から離れる。泣きはらした目元は隠しようがないけど、泣き顔よりはましだった。
刀奈が見た蓮の顔はやっぱり今にも泣きそうになっていた。それで苦しそうに顔をしかめる。そこにもいかに私を傷つけないようにする思いやりが感じられる。でも、今はその優しさがつらい。
お願いだから優しくしないで。お願いだから、これ以上私を苦しめないで。
そんな彼女の些細な願いも蓮は悪い方向に裏切っていく。
「刀奈。ごめん、ずっと隠してたことがあるんだ」
「……うん」
蓮の眼もとに溜まった涙が零れた。静かに頬を伝って砂に落ちる。それを知ってか知らずか、彼は困ったように笑う。今にも壊れてしまいそうな、風に吹かれて飛んでしまいそうなはかないもの。突然猛烈な切なさに襲われる。
この先を聞いてはいけない。そう彼女の心が激しく訴えているようなものを刀奈は他人事のように感じていた。
「俺、実は亡国機業の人間なんだ」
「……うん」
「……驚かないんだな」
「……そんなことないよ。ただ、少し
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