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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第222話 霜巨人の最後
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ってしまったのは言うまでもない。

「し、真の力………」

 そう、この局面で、真の力とやらを解放させたフレイヤが自分たちを裏切り、スリュムに加勢して襲いかかってくる可能性も捨てきれないのだ。確かに、今更怖れていても始まらない。切欠はクラインだとしても、結局それも想定した上でのフレイヤとの同行を決めたのだから。
 キリトは反射的に、リュウキを見た。

「最後までこのルート、だろ? ――それに大丈夫だ」
「そうか。……ん?? 大丈夫の根拠は何かあるのか?」
「……今、全部を説明している暇はない」

 リュウキは、視線をスリュムの方へと向けた。
 シノンの放った爆炎。炎の矢の炎による視覚の阻害、追加ダメージ効果も無くなった。炎の追加効果の1つにある攻撃力が低下する弱体化(デバフ)も掛かっているのだが、あれだけの攻撃力を考えたら、焼け石に水だろう。

「そっちは、キリトに任せる。その間は、任せろ」

 リュウキは、そう言うと剣を引き抜いた。
 フレイヤが何度となく言っている神の剣。《レーヴァテイン》だ。

「(もしかしたら、レーヴァテイン(これ)を取ったから、今回のイベントが発生したのかもな)」

 リュウキは、剣の刀身を見ながら、そう思えた。

「あ、ああ! 判った。任せた! クライン、リーファ、リズ、シリカ! 皆も頼む!!」
「おうよ!! キリの字!」
「はいっ!!」
「まっかせろーい!」
「うんっ!」

 キリトの言葉に、皆が頷いた。

 キリトの代わりに、リュウキが入った布陣となっただけで、すべき事は殆ど変わってない。ただ、あの攻撃パターンが判ったから、更に慎重になるかもしれないが。



 その時だった。――スリュムの行動パターンが、更に変わった。


「ぬ、ぅうン! 何処だ……? 王の面に、矢を射た者は…… 無礼、者は……………!!!」


 目の輝きが更に増した。
 明らかに、傍にいる前衛達を見てはない。自分達の身体程ある鋭い眼がぎょろり、と動き、止まった。

「今度は何するつもりだ、手前ェ!」

 明らかに動きが違うスリュムを見て、鋒をスリュムに向けるが、まるで無視をするスリュム。
 鋭い眼光が射止めた先にいるのは、先程見事な戦いを披露した少女(スナイパー)に向けられていた。


「そこにおったかァァァァァ!!! 猫がぁぁぁぁぁ!!!!」

 
 怒りのままに、周囲にいる戦士達はまるで無視して、指先をシノンの方へと向けた。
 
 まるで、先程の炎の矢のお返し、と言わんばかりに、氷の矢、……いや ただの氷とは呼べない。暴風を纏った特大の氷結弾が、撃ち放たれたのだ。

「ぜ、前衛を無視して!? シノンさんっ!!」

 リーファは、
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