第69話 流星
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を悟り、悲しげに口を開いた。
「エックス…様…母上…」
「…ゼロ…ルイン…何てことだ…」
「そんな…せっかくみんなが助かったっていうのに!せっかく…人間とレプリロイドが歩み寄れたのに…!俺達…これからどうすればいいんだ…」
自分達のために戦い続けてくれたゼロ達の死にコルボーは悲しむ。
「………」
「…………」
トルナードもネージュもゼロ達の死を悲しむレジスタンスや元四天王達に何も言えずに黙るしかなかった。
「大丈夫…ゼロは…ゼロ達は、きっと生きてる…私達のために…きっと帰って来てくれる…!!」
そう言って走り去るシエル。
動揺する仲間達や集落の人々を元気付けるため、悲しみを隠して笑顔で言う姿にネージュは悲しげに俯いた。
「シエルさん…」
気丈に振る舞うシエルの気持ちを察したネージュは走り去るシエルをそっと見送る。
大切な存在を失った悲しみを吐き出すために一人で泣きたいだけ泣かせてやるために。
クラフトを失ったネージュには、シエルの気持ちが痛いほど分かる。
アリアは誰にも気付かれないように集落を離れた。
集落から大分離れた場所に出ると、シエルは静かに崩れ落ちた。
目からはとめどなく涙が零れ落ち、嗚咽が漏れる。
しばらく泣いてゆっくりと立ち上がると、ラグナロクの破片が流れる空を見上げる。
「ゼロ…あなたは私を…私達を信じて戦ってくれた…。ルインもエックスも、私達を何度も助けてくれた…。だから、今度は私達がゼロ達に応えなくちゃいけない…。見ていて…ゼロ、ルイン、エックス。みんなを…きっと幸せにしてみせるわ…あなた達が望んだ人間とレプリロイドが手を取り合えるような、平和な世界を見せてあげる…だから…絶対、帰ってきて…私は…ゼロ達を信じてる…!!!」
いつかゼロ達と再会出来ることを日を信じて前向きに生きていくと、目の前にいないゼロ達に誓うシエル。
こうして、永い時をかけたゼロ達の戦いは終わりを迎えた。
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