暁 〜小説投稿サイト〜
可愛さ
1部分:第一章
[2/2]

[9] 最初 [2]次話
言う夫だった。
「この子の顔な」
「顔って」
 まだ足下にまとわりつく様に擦り寄って来る猫を見た。するとだ。
 猫も顔を見上げてきた。そしてだった。
 その丸く黒い目で見上げてからだ。こう言ってきたのだった。
「にゃあ」
 するとだ。その小さい口が開いてだ。
 そこから牙が見える。だがその牙がだ。
 小さく実に可愛らしくだ。妻はその顔をさらに綻ばさせて言ったのだった。
「まあ確かにね」
「可愛いよな」
「このお口が可愛いわね」
「お口だけじゃないんだよ」
 夫は妻の足下、つまり猫のところに来てだ。その背中を擦りながら述べた。

[9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ