―パートナー―
[5/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
幕を閉じていた。その決着をつける為だと――効果のない《パートナーチェンジ》より、正体不明のリバースカードを優先したのだ。
「よし……来い明日香!」
「ええ! 儀式魔法《高等儀式術》を発動!」
会場に熱気が戻っていき、明日香のデッキにおけるキーカードとも呼べるカードが発動される。デッキから二枚の通常モンスターが墓地に送られ、明日香のフィールドに機械化された天使が舞い降りる。
「儀式召喚! 《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》!」
降臨する最強のサイバー・エンジェル。七つの刃を持った機械天使が、登場した瞬間にこちらのフィールドの《セブン・ソード・ウォリアー》を切り刻む。
「《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》の効果。このモンスターが特殊召喚された時、相手はモンスター一体を破壊する」
「俺たちのフィールドには《セブン・ソード・ウォリアー》しかいない……」
つまり、破壊されるのは《セブン・ソード・ウォリアー》に限られる。そして直接攻撃対策の《ガード・ブロック》も先の《サイクロン》で破壊され、これで俺たちのフィールドに残るのは《パートナーチェンジ》のみ――《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》が迫る。
「バトル! 《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》でダイレクトアタック!」
「ぐあっ!」
遊矢・レイLP8000→5300
《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》により、こちらへの最初のダメージが与えられ、明日香のバトルフェイズが終了する。《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》がしたり顔の明日香へと戻っていき、守護天使のようにその隣へと降り立った。
「私はこれでターンエンド」
「わたしの……ターン、ドロー」
明日香のターンから続いてレイのターンへと移行されたが、そのレイのドローに気迫がない。意気消沈をしているというべきか、より強いものに呑まれてしまっているかのようだった。
「わたしはモンスターをセット……さらに」
貫通効果を持った《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》に対して、裏側守備表示モンスターをセットするのみ、という悪手。だがレイは、さらにもう一枚の魔法カードを発動した。
「魔法カード《マジック・プランター》を発動! 永続罠を墓地に送ることで、カードを二枚ドローする!」
永続罠――すなわち、《パートナーチェンジ》。永続罠をコストに二枚ドローする《マジック・プランター》により、《パートナーチェンジ》は墓地に送られる。よってレイが発動していたカードの効果は、他ならぬレイの手によってその効果を失った。
「レイ……?」
「レイちゃん?」
「……うん、もう止めた!」
自分で発動したコンボを自分で破壊する、という不可解な行動に対して、明日香と
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ