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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
プロローグ2 フェイト・テスタロッサ
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人は初めてだった。

 初対面の人に裏表無い言葉と表情で接する人なんて、本当に初めてだった。

 だから違和感だった。

 けど、嫌いじゃなかった。

 彼のような人は、きっとお話してみれば話しやすいのかもしれない。

 ……なんて。

「……行こっか、バルディッシュ」

 私は服のポケットに入っている金色のデバイス/バルディッシュと共に、再び街の中へ歩みを進めた。

「……そういえばあの人、なんて名前なんだろ」

 ふとした疑問を抱きつつ歩いて、そして街を巡った。

 マンションに戻ってから気づいたのは、彼と別れてから、不思議と寂しさは消えていたと言うこと。

 そんな彼に、なぜかまた逢いたいと思ったのはなぜなのか。

 私は分からないことだらけのこの海鳴市、新たな期待を抱き始めるのだった――――。
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