5部分:第五章
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「そういうこと。通報してね」
「だから今までか」
「じゃあ聞くわよ」
例え話をだ。してみせた。
「街中に特撮ものの悪役がうろうろしていたらどうする?お父さんは」
「すぐにヒーロー呼ぶな」
腕を組んでだ。考える顔になって娘に話した。
「それか警察か自衛隊な」
「そうでしょ?そういうことなのよ」
「お父さんは怪人扱いされていたのか」
「極端に言えばね。わかったわね」
「わかった。あまり風貌が怪しいとか」
「そういうこと。これからも気をつけてね」
真面目な顔で父に話す。
「また通報されたら厄介だからね」
「そうだな。じゃあこれからはな」
益男からだ。今度は自分から言った。
「服装も。気をつけるか」
「具体的には黒いスーツとか止めてね」
桃子はここでも念頭に頭にヤのつく人達を想定していた。
「カジュアルによ」
「わかった。それじゃあな」
こうしてだった。益男は不審者から脱した。そうなるのは考え方一つによってだった。しかしそこまでなるのにはだ。娘とこんなやり取りがあったのである。人間というものはこうしたことでも中々難しいものである。
パパは不審者 完
2011・3・3
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