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SAO−銀ノ月−
第九十九話
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っておくことにしつつ。それでもあのラフコフのこととなれば、完全に忘れる訳にはいかず。

「そんでシリカよぉ。他にメンバーと合流したかい?」

 ……クラインはとりあえず、今はこのエクスキャリバー入手クエストに集中することにして。そうクラインに問われたシリカは、猫耳をピンと伸ばしながら、少し慌てたように語りだした。

「そうでした! 他の皆さんとは合流出来てて、二人を探してたんですよ!」

 この場にいるクラインとルクスを除けば、あとシリカの飛竜に乗っていたのは、ユウキとタルケンを除いたスリーピング・ナイツのメンバーにシノン。流石はギルドメンバーといったところか、スリーピング・ナイツは早々と合流を果たし、あとはバラバラになったメンバーを探していたとのことで。

「よっしゃ。じゃあキリト様より早く手に入れてやろうぜ!」

「それが……ですね」

 気合い充分なクラインとは対照的に、シリカは微妙な表情で目をそらす。何でも、厄介というか判断に迷うようなイベントに遭遇してしまったらしく、どうするか悩んでいるとのことで。

「いや、多分罠なんですけどね……?」

「何だそりゃ?」

 結局三人はスリーピング・ナイツのメンバーに合流するよう、飛び移った場所から走り始める。全員一致で『罠だ』というところを、クラインが侍として助けることになるのは、これから数分後の出来事だったが。

「…………」

 楽しげに話すクラインとシリカの後ろ姿を見ながら、ルクスは無意識に自分の足のある部分を触っていた。あの殺人ギルドのメンバーであることを表す、ニヤリと笑う骸骨が刻まれた、中から腕が這い出ている漆黒の棺桶のエンブレムが、かつて刻まれていた場所を――

「ルクスさん? どうしたんですか?」

「ううん、シリカ。何でもないよ?」

 自分たちの少し後ろを歩いていたルクスに、シリカが怪訝そうな表情を浮かべながら振り返った。ルクスはそれを笑顔で返しながら、シリカたちに並べるように少し歩を進めた。

「そう、何でも……ないんだ……」

 ……誰にも聞こえない声で呟いたルクスの肩から、ピナがそっと離れていった。


 一方、トンキーから振り落とされてしまいながらも、何とかダンジョンにたどり着いたユウキにレインの二人組。太陽の光がなくとも、一定時間は飛翔出来るという特性があるインプのユウキが助けてくれなければ、今頃レインは大地に真っ逆様だろう。

「あ、ありがとね、ユウキちゃん」

 そう考えるとぞっとしない。肌に伝わる寒さとは別の要因で肌を震わせながら、レインは苦笑いでユウキに感謝する。元はといえば、風圧に耐えられずに吹き飛ばされてしまった自分が悪いのに、と。

「ううん! 無事で良かったよ!」

 対す
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