第3章 リーザス陥落
第83話 カースA討伐戦
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娼婦》と呼ぶらしい。
「あー。お客さんかい? 悪いね。今は凄く取り込んでて、出来そうに無いんだ」
そこに出てきたのは、どう見ても学生にしか見えない少女?
何処かで見た事のある制服だと思えば、以前 リーザスに行った時に見た事がある、パリス学園の制服だ。
あの学園はお嬢様学園。こんな場所にいる様な人脈じゃないのだが……、ツッコミは誰もいれなかった。
「うむ。判っている。カースAとやらが、大暴れをしているんだろう? オレ様がきたからには、もう安心だ!」
「へぇ……、あのバケモンの事知った上で、ここにきたのかい? あの凶暴性を知った上で?」
「がははは! オレ様にかかれば、あの程度 ちょちょいのちょーい! なのだ。がははは!!」
一気に良い気分になったランスだ。勢いのままに押し切っている印象だろうか。
「ユーリさん……、あの人がここの……?」
「みたい、だな。貫禄の様なモノが見える気がする。学生には出せない気配だ」
かなみの疑問はよく判る、と言うものだったが そんじょそこらの若者が出せる様な佇まいじゃない事ははっきりと判った。
この街が大変な目に合っていると言うのに、落ち着き、色々と男達に指示をだし、この館の娼婦であろう娘達の安全にも気を配っている。
「それで、君は? ここで働いている女の子か?」
「ん? あたしは、この娼館、ついでにデンをしきってるヘクトミリバール・千津ってもんさ」
「…………………」
流石に、ランスも言葉が直ぐには見つからない様だ。
そして、ユーリの言葉も的中した。こちら側全員も、ランス同様に言葉が出なかった様だ。そして、ランスは頭のてっぺんから足の先まで見わたす。どう見ても、彼女の姿は……。
「…………学生にしか見えんな」
「そりゃどうも。平時だったら、この格好はウケがいいんだけどね。今は生憎、あのバケモンがきたせいで、それどころじゃないんだ。一応言っておくけど、デンじゃ、元締の他に、大娼婦だのなんだの、色々と大層な呼ばれ方をする事もあるよ。……っとと、話はこの位にしとこうか」
千津は、軽く咳払いをした。
男の悲鳴が微かにだが、聞こえて来たから。
「手を貸してくれる、ってんなら 嬉しいね。ここには血の気の余った連中が揃ってるんだが……、どうも、あのバケモンには相性が悪いみたいなんだ。……それで、見返りは 兵士がほしいのかい? あんた達は解放軍さん達だろう?」
あっという間に、こちら側の素性を見極めた様だ。
「……成る程、確かにこのデンをまとめるだけの器があるみたいだな。見事な眼力だ」
ユーリも少なからず、感銘を覚えた様子だった。
千津も、ユーリを見てニヤリと笑った。
「ま、蛇の道は蛇……って、感
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