暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第83話 カースA討伐戦
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 盛大に言い争っている……、と言うより一方的に怒ってる子と完全に天然が入っているのか、聞き流しているのか、おそらくは前者なのであろう子。

 一先ず、ここにいるのは危険には違いない為。

「お前達も、とりあえず オレ達と来るか? 触手の範囲は極めて広い。……入り込んでいる以上、どこで遭遇するか判らないからな。いや、遭遇してもおかしくない」

 ユーリはそう提案をした。
 黒髪の少女、アテンには十分に戦えるだけの能力、魔力を持ち合わせている様だが、もう一方のジュリアと言う少女には、そう言う気配はまだ見えない。 お世辞にも今現在、あのカースAと戦えるだけの力があるとは到底思えないのだ。――何れ、化ける可能性は0ではないとは思うが。

「アテンちゃん、どーする??」
「うー……、お荷物抱えてる状態だし……。そっちの方が安全そうだし……」

 アテンは、さっさと帰りたい、と思っているのだが、ユーリが『どこで遭遇してもおかしくない』と言う言葉を訊いて、考えを改めた様だ。

「あんた達は、この街の住人なの?」
「いや。リーザスの解放軍にいるメンバーだ。ここにいるのはな」

 指を指して説明をするユーリ。

 見てみると、盛大に『がはは』笑いをしながら、触手の残骸を只管蹴っ飛ばしている男
と、オロオロとしつつ、触手が痙攣するたびに、自分の身体もビクつかせているピンク色の髪の少女。
 その光景を見てため息をしているメガネをかけた少女。後は、目の前の男と一緒にいるメンバー。

「(際物揃い……と言うか、なんと言うか……)」

 一瞬そう思ってしまうアテンだったが、最善策を考えたら、何が一番なのかは判っていた為、早かった。

「じゃあ……、お願いするわ。此処を脱出したいんだけど……、本体を倒しに行くんでしょ?」

 アテンには、彼らの目的が何なのかは判らないが、用事があって此処を訪れたのは 判る。そんな時にカースAと遭遇したのだから、このまま 帰るとは到底思えなかった。

「まぁ、な。ここの元締と話がしたかったんだが……、今はそうも言ってられないみたいなんでな」

 ユーリが、視線を向けた先。また 悲鳴が聞こえて来た。

「ふん。軟弱者が多いのではないか? この街は」
「はぁ、相手が相手だ。仕方ないだろ。 全員がランスの様にはいかん」
「がははは! 当然だ。オレ様の様なスーパーな戦士がそこら辺にいる訳がないだろう!」

 皮肉を大分込めたつもり……なのだが、一応操縦テクニックも駆使しているから、ユーリにとってはしてやったりの反応だった。

「さっさと行くぞ。むさ苦しい男共が死ぬのは構わんが、女の子は保護してやらんといかん! ……そしてぇ!! ユーリ!! 貴様は、魔獣の相手だけをするんだぞ
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