暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第83話 カースA討伐戦
[5/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
、こらっ……!!(ど、どいう事……っ!? さっきの人たちはすぐに殺していたのに……様子でも? って、こ、この感触っ……!!)」

 先に、触手の攻めに堪えきれなくなったのは、ジュリアだ。

「にゃ、にゃふははははははは!!」

 目に涙を浮かべながら、大笑いをしていた。触手は敏感な部分を攻め……、責め続けているのだ。所謂、くすぐり攻撃である。

「ちょっ、く、くすぐった、っ……! あ、あは、あはははははっ……!(ななななっ、ぐ、こ、この)」

 盛大にくすぐられ続ける2人。


「がははは。あれは大丈夫そうじゃないか。うむ、楽しそうだ」
「ら、ランス様。可哀想ですよ……。私は、触手に絡まれたくないです……」 

 楽観的な考えをしているのだが……、くすぐり、というのは古来より拷問に使われる事があるのだ。短時間のそれであれば、確かにランスの言う様に別段大した事じゃない。

 が、長時間続ければ危険だ。

「いつつ……、蹴るな蹴るな、志津香! それに、一応大丈夫とはいったが、さっさと助けた方が良いのは確かだ、擽りは 度を越せば、十分拷問だぞ」
「わ、わかってるわよ! さっさといくわよ!! グズグズしない!」
「……横暴だ。相変わらず……」
「うっさいっ!」

 気を取り戻して、彼女たちを救出に行こうとしたのだが、問題ない様だった。

 あまりに度を越した責めがもたらすのは、やられている側だけとは限らない、という事だろう。

「離せって、言って……! ふ、あ、あははっ、こ、このっ! む、むぺんぱ式……ふふっ! あ、ああ!! もういい!! ―――――軟体凍結!!」

 アテンの手から放たれた光は、ぐねぐね、とうねっていた触手があっという間に凍結を始めたのだ。薄く張った氷は直ぐに砕かれているのだが、おそらくは 触手の奥深くにまで浸透しているのだろうか、動きが格段に鈍くなっている。

「あ、あれは、むぺんぱ式対軟体生物様の、氷雪魔法……!?」

 魔法使いとして、知識が解放軍の中でもトップクラスの志津香。
 だからこそ、魔法の正体にいち早く気づいた。

「……ゼスで取り上げられていた魔法使いの少女が、彼女か。……どっかの馬鹿とは大違い、って事なのかな?」

 ユーリも、その名前は知っていた様だ。
 そして、《ゼス》、そして 《魔法使い》から、連想してしまった、ゼスのとある魔法使いの事を思い出してしまい、ため息を吐いていた。

「凄いっ! 弾力がなくなってる!」
「これなら、通るわね! チューリップの威力で一気に叩き割るわ!」

 かなみの忍者刀、そして 手裏剣。あの軟体相手には、心許なかったのだが、凍った相手であれば話は別だった。マリアの爆撃も 凍った触手には効果は抜群だ。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ