第3章 リーザス陥落
第83話 カースA討伐戦
[3/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ながら首を傾げていた。
そんな時だ。
「もーー、なんで私達がこんなとこにいんのよ!」
「まー、まー、これも勉強、勉強だよー。アテンちゃん」
「珍しく、遺跡、ブブビビ遺跡行こう! とか言ってたのに、なんでここなのよっ! おまけに、妙な化物に囲まれてるし!」
カースAの触手に何人も殺られていて、この周辺のみではあるだろうが、多少なり悲鳴などが無くなっていた賑やか? な声が聞こえてきた。
「だいじょーぶだよ! 頑張ろう! アテンちゃん!!」
「はぁ……(なんで観光ツアーでこんな目に……)」
賑やかな声の元を辿ると、そこには、女の子達がいた。
やや離れているのにも関わらず、大した声量である。
この場では最年少だろうか? とも思えるまだ幼さが多少残っている少女達だ。歳の話題は、いろんな意味であまりしないから、言及しないでおこう。
そう、少女達は 自由都市内で色んな所で 出没? していたツアーメンバー、ジュリアとアテンの2人である。
「ん……、何だか 見た事ある様な……、それに、この声も訊いた事ある様な」
「違う意味で賑やかになったわね」
ユーリは、何処かで会ったか? と首を傾げていた。志津香も、先程の惨状とはそぐわない光景だったから、思わず気が抜けた様だ。
だが、一先ず考えるのをやめた。何故なら、カースAの触手が迫っているのを見たからだ。そして、比較的、傍にいたマリアが。
「あっ! 君達、そっち、行ったよ!!」
大声を上げて、危険を知らせた。
「え? あっ――――」
先程、アテンは 魔法を使って、攻撃をこの触手にしていた。
その魔法の痛打を受けた報復、のつもりだろうか? その隣にいるジュリアには目も呉れず、アテンに接近していったのだ。
「やばっ……!」
「アテンちゃん! 危ないっっ!! ちぇいやさ―――っ!!」
「い、痛ぁっ!?」
アテンは、ゼスの優秀な魔法使いである。
バリアを張りつつ、身を翻そう、としていたのだけど、予想外の所からの攻撃? ではなく、アテンを庇おうと突き飛ばしたジュリアの両手、掌底打にダメージ? を受けてしまいそうだったのだ。
「アテンちゃんには、指一本触れさせないよーーっ! この、しん……っと、謎の美少女ツアーガイド、ジュリアちゃんが守る! えーーいっ!!」
ぽく、ぽく! と、手に持った手旗で触手を叩くが……、当然なんの効果もない。
ここは、格好よくモンスターをなぎ倒す自分の姿を連想させていたジュリアだったが、全くの手応えがなく、怯むようすもみせない相手を見て、逆に自分がちょっと怯んでしまっていた。当然、アテンも呆れる……どころじゃすまない。
「あっ、あれぇー??」
「なっ、こ、このっ!
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ