暁 〜小説投稿サイト〜
SAO オンラインゲームの中で拳闘士は生き残れるのか?
日本の英雄
[2/4]
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
そんな時、動きがあった。
「くくく、なあちょっとくらい良いよなァ・・・」
「い、いやぁ・・・」
女性店員を押さえつけている男が、彼女の服を肌蹴させようとしたのだ。
首に刃物を突きつけたまま、空いたほうの手でブラウスを引きちぎる。
一気に何枚か破られ、下着が露わになってしまったが、女性店員は恐怖の余り抵抗も出来ていなかった。
「おい、やめとけって」
「あア?なんだよタク。じゃまするってか?」
「兄貴、レンさんは余計なことをするなって言っただろ」
拳銃をこちらに突きつけていた男が、刃物の男の行動を嗜め始めたのだ。
どうやら人質は怯えているから抵抗しないで居るだろうという、楽天的な思考が働いているようだ。
(しめた。あとは、あの男だけだが・・・)
リーダー格の男も、チラリとこちらを一瞥したが何も行動を起こさずレジを漁る。
金銭を見つけて、袋へ流し込んでいる最中だ。幸いこの店のレジは何箇所かあり、少し離れなければいけなくなっている為、リーダー格の男は30mほど離れている。
(行動するなら、今がチャンス!)
そう判断した樹は速かった。
即座にメガネを取り、地面へ置く。ジャケットを脱ぎ捨て、音も無く飛び出した。
そして、一直線に拳銃の男へ迫り、横合いから勢いと全身の体重を込めた右ストレートを打ち込む。
ぐしゃり。嫌な感触が右拳を包む。それは骨が砕けた感触だった。
「───!??」
声もなく、突然の衝撃に耐え切れなかった男は白目を剥き、殴られた勢いのまま棚へ倒れこむ。
刃物の男が気が付き、立ち上がりながら樹へ刃物を突き出す───。
「お、おらァ!!」
下から斜め上に突き出されたそれは、アッパーの軌道に似ていた。
(左斜め下から、軌道は直線、顔面狙い。対処は──)
右拳をすぐさま戻していた樹は、刃物の軌道を見てもあわてなかった。視界の端で、リーダー格の男がこちらへ気が付き戻ろうとしているのも見えた。
だからこそ、この一撃で眠らせる。その算段で、樹は刃物の内側に入り込むような左ストレートの打ち下ろしを決める。
「ぐべっ!?」
カウンター。立ち上がる勢いを利用しながらの突きを、体重を込めた打ち下ろしでカウンターを取られた刃物の男は一瞬で意識を刈り取られた。ついでに、鼻面をモロに食らったので、鼻の骨と顔面が骨折している。
人質は何が起きているのか分からなかった。突然自分達の後ろから飛び出した男が、瞬く間に二人の強盗犯を殴り倒したのだから。ただ一人、少年だけは目を見開いてその光景を逃さず見ていた。
「くそがっ!」
リーダー格の男が、走り寄ってくる。20メートル。銃で撃てば
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ