第5章
冥界合宿のヘルキャット
第101話 覚醒
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雰囲気だった。
が、実際は全く隙が無かった。
「俺とどんな話をしたいってんだよ!」
警戒を最大限にしながら、語気を強めながら聞く。
「そうだなぁ。「冬夜は元気か?今どうしてる?」とか、「先輩『賞金稼ぎ』たる俺に後輩として質問はあるか?」みたいな話かな」
「ふざけるな!ましてや、テロリストになって事実上のはぐれになったお前を先輩なんて思えるかよ!」
「おっと、これは耳が痛い」
夜刀神竜胆は終始あっけらかんとしていた。
「ああ、だが…」
「ん?」
「聞きたい事は一つあるぜ」
「お、何かな?何かな?」
「……レイドゥンについて知ってる事を洗いざらい吐いてもらう!」
「あー、レイドゥンの事ねぇ。そりゃ知りたいか。親の敵だしな。でも、復讐しようって空気は感じねえな?」
「……父さんと母さんの事は許せねえさ。だが、今はそれよりも、あいつから大切な物を守りたい。それが今の俺の想いだ!」
「なるほどねぇ。やっぱ冬夜の弟だよ、お前」
「……そうかよ」
奴と会話しながら、俺は後方…つまりイッセー達の方の様子を伺う。
大分離されたのでイッセー達の姿は見えないが、戦闘が発生している様子は無い。
その上空ではおっさんと美猴が地毛の違う戦いが行われていた。
おっさんの事は心配いらないだろう。問題はイッセー達の方だ。
塔城の姉である黒歌と言う女と神楽の兄である神威と言う男。この二人の強さもパッと見た限りでも美猴に負けてない。今のイッセー達では相手が悪過ぎる。
……状況は最悪だな。
「友達が心配なのは分かるが、こっちに集中した方が良いぜ?」
チッ、気付かれてたか。
「よし、いっちょ勝負しようぜ」
「……勝負だと?」
「そ。俺に勝てたら、レイドゥンの事で知ってる事洗いざらい教えてやるよ」
「……俺が負けたら?」
「そうだなー。うん、お前の友達を殺す、で」
ッ!?こいつ!
一気に殺気が溢れ出る!
「まあ待て。まだ勝敗条件を提示してないぜ」
勝敗条件だと?
「こいつが見えるか?」
そう言い、奴は腰に差してる刀を叩く。
「俺にこいつを完全に抜かせたらお前の勝ちで良いぜ。んで、諦めたらお前の負けな」
舐めやがって!
まあ良い。だったらその隙に付け入ってやる!
俺は駆け出すと同時にバーストファングを投擲する!
バーストファングを避けたところを斬り捨てるつもりだが、どうせ通用しないだろう。あくまで様子見だ。
「よっ」
なっ!?
俺は奴のやった事に驚愕する!奴は避けるでも、ましてや打ち落とした訳じゃない。
ただ受け流した…いや、打ち返してきた!
刀を鞘に納めたまま腰から抜き、投
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