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FAIRYTAIL転生伝 〜 黒き魔王は妖精と共に 〜
第六話『エルザの決意』
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ジェラールとユウト。この二人の兄貴分の存在は、塔の過酷な環境で生きる中で、少年にとって重要な心の支えになっていた。だが今回のことでその兄貴分二人を失ったショウは今まで押さえていたこの場所への恐怖により心が塗りつぶされ、我慢がきかなくなってしまった。それ故の慟哭だった。
やがてショウのその泣き声に二人の神官がエルザたちの牢屋にやってくる。
「何の騒ぎだーーー!!!」
それを見たロブやウォーリーたちはさすがにマズいと思ったのだろう。ショウを落ち着かせようとするが、ショウは泣き止まず、神官の脅しの声も全く効果がなかった。
エルザはその騒ぎを、目を瞑り耳を塞ぎ、必死でおさまるのをまった。
もううんざりだったのだ。年端もいかない少年奴隷を神官が武器を振りかざして恫喝する。その見慣れた、いや見慣れてしまった(・・・)光景が。
そこでエルザの脳裏にある映像が浮かんだ。
それはエルザが最後に見たユウトの姿。
そのユウトが最後に口にした言葉をエルザは思い出した。
『もう戦うしかないんだ』
「ッ!!」
そうだ!ユウトたちは私を決死の覚悟を決めて助け出してくれた。
なら、
(私も戦う覚悟を決めるべきだ!!)
それからのエルザの行動は早かった。
「うぁあぁああぁあぁあああぁっ!!!!」
「「ッ!?」」
油断している神官の一人の武器を奪うとそのまま二人まとめて吹き飛ばした。
「なッ!?」
同じ房にいた奴隷たちは驚愕する。自分たちの上位者である神官に、自分たちより幼い少女が手をあげたことに。
「反乱だーーー!!!!」
エルザの行動を見た神官が叫んで仲間たちに呼びかける姿を見てエルザは思う。
もう後戻りはできないと。
エルザは自らがいる牢屋の中を見渡す。その誰もが、エルザを呆然とした顔で見ていた。
「従っても逃げても自由は手に入らない」
彼女は語る。自由とはなんたるかを。
「戦うしかない!!!!」
彼女は呼びかける。自由を手に入れるために。
彼女は叫ぶ!自由を勝ち取るために!!
「自由の為に立ち上がれぇぇ!!!!」
オォオォオォオ!!!!
エルザの言葉をうけた奴隷たちは咆哮する。戦いの覚悟を決めて。
そして彼女たちの反撃が始まった。
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