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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#30 見捨てられない想い
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になるわ。それでは……ユリア様の教えに反してしまう」
ティアにとっては、何よりも大切なのがその《教え》なのだろう。だけど、同じく同行する事にしたアルだけど、その理由は全く違うものだった。
「……オレは、そのユリア? さんの教えとか、
予言
(
スコア
)
とか…、そんなことは特に気にしてないし、正直にいえば、どうでもいいって思ってるよ」
アルがそう言うとティアが、ユーリの時にはまるで気にした様子をみせなかったのだが、初めて表情が変わった。
「アル!? 何を言ってるの!
予言
(
スコア
)
は、始祖ユリア様の教えなのよ?」
明らかに怒りの感情が前に出ているティア。そして、他の人もちょっと驚き気味だった。それは、怒ったティアに対してではなく、アルの事である。……アルの言葉の真意にである。
「ん……。 オレは、この世界での生活は、……記憶が無いから、習慣とか、そんなの殆ど無いに等しいし、今ある知識も、詰め込んだだけの仮初のような感じだから、かな? あまり皆が言う
予言
(
スコア
)
には、執着が無いんだ。確かに、大切だとは思うけどね? ……それでも、ティアや皆と違ってさ」
アルは、そう言うと……表情を鋭くさせた。
「ただ、オレの思いは1つだよ。今、目の前で危険にさらされている人を。……助けれる命を放っておくことなんて、出来ないんだ。それにさ、もしも
予言
(
スコア
)
で、その人が『死ぬ』って読まれてたら? もしも、『今日殺されます』なんて書かれてたら? ……その人を見過ごすの? 『教えだから、仕方がないね』って言って命を見捨てるの? ……オレは、そんなのさらさら御免だって事。それだけだよ」
『!!』
このアルの言葉にティアは、怒気が現れていた表情が消え失せ、驚愕の表情を作っていた。……だが、そんな中でも、一番驚いていたのはガイだった。アルには、何故かは判らないけれど、そう見えたんだ。
「………そう、ですよね。 アルの言う通りなのかもしれません。
予言
(
スコア
)
は、絶対じゃない。未来への選択肢の1つなのですから」
イオンはそう言って、最後には笑っていた。
「あははは…… でも、
予言
(
スコア
)
に対して、そんなふーにいう人になんてはじめて遭ったねー! 確かに、アルの言うとおりなのかもっ?? 訊いたらさ?」
アニスも驚いてはいたものの、最後には笑っていた。
「ふむ… そうですね。貴方の考え方、やはり 興味深いものですよ」
ジェイドも同様だった。
「……………」
そんな中、ガイは考え事をしているのか…、ただ黙っていた。
結局は皆、最終的にはイオンについていくと言う結論のようだ。
「オレも勿論同行するぜ。オレは… コーラル城って言うのが気
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