第2章:異分子の排除
第19話「四組の代表決定戦」
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
....悔しかったんだろうな。勝ちたい、負けたくないって想いで挑んだのに、後少しで負けたのだから....。)」
それに、ユーリちゃんは今までこういう時に優しい言葉を掛けてもらった事がない。
会社でも労りの言葉自体は掛けるけど、それはユーリちゃんもそこまで苦労してない時の事だ。
「(きっと、俺を亡き母親と重ねたんだろうな。だから....。)」
ユーリちゃんの母親だけは、ユーリちゃんに優しくしてあげた。
つい、その事を思い浮かべてしまったのだろう。だからこうして泣いている...。
「(母親代わり...とは言えないが、親代わりにはなってあげよう。)」
ユーリちゃんは本心では愛情を求めているはずだ。
だから、俺が少しでも愛情をあげる事できればいいと思う。
「〜〜〜♪〜〜〜〜♪」
昔、母さんに聞かせてもらった子守唄を歌う。
当時の俺も、その歌にはとても安心感を覚えたものだ。
子守りのつもりではないが、きっとユーリちゃんも落ち着くはずだ。
「....すぅ.....すぅ.....。」
「...って、寝ちゃったか。」
マドカちゃんも言ってた通り、疲れたんだろう。
「あの...桜さん。」
「どうした秋十君。今まで黙り込んでたが。」
ずっとマドカの方にいた秋十君が小声で話しかけてくる。
「...なんか、割込めそうにない雰囲気だったので...。...後、それよりも、マドカも寝ちゃったんですが...。」
「....あれ?」
見れば、秋十君はマドカちゃんを膝枕していた。
「桜さんの唄を聞いたら、すぐうとうととして...。」
「あれ〜?そんな効果のある唄だったのか?安心感はあるけど。」
まぁ、安心感がある=眠ってしまうだからかもしれないが。
「....と言う訳で四組である二人が眠ってしまったのですけど...どうしましょう?」
【んー、私に言われてもねぇ....。】
【それより、桜さんが敬語なのが違和感ありすぎです...。】
四組の試合だったので、管制室にいるのはアミタとキリエに代わっている。
...まぁ、千冬とかもまだ管制室自体にはいると思うけど。
「学校でそれぞれ生徒と教師の立場なんだから仕方ないだろう。」
【そうねー...部屋が近いし、連れて行ってあげるとか?】
「....それが妥当か。」
キリエの案に俺も賛成する。
【本来なら一組の人達も交えて試合の反省をする所ですが...まぁ、二人なら大丈夫でしょう。】
そういう訳なので、俺はユーリちゃんを、秋十君がマドカちゃんを連れて行く。
「....母...様......。」
「
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ