圏内事件〜
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にはソースとか・・・」
「ケチャップ、それに・・・」
「「「醤油!」」」
日本人なら誰でも思い付く調味料。思わず答えが揃って俺達は吹き出した・・・瞬間だった。
「・・・きゃああああ!!」
「・・・悲鳴!?」
二人が立ち上がる時には・・・俺は駆け出していた。
「サキ!?」
悲鳴は外から聞こえた。更にもう一度聞こえた悲鳴に向かって走り出すが・・・すぐに二人に追い付かれた。
「く・・・」
「お前、筋力値に振ってるのか?」
「・・・そんなとこかな!」
「わたし達は先に行きましょう!」
若干遅れる形になり・・・円形広場に到着した時、信じられない光景があった。
「な・・・っ!?」
広場には教会らしい建物があり、そこの二階の飾り窓から一本のロープが垂れ、その先端に、男がぶら下がっていた。分厚いフルプレート・アーマーに大型のヘルメットを被っている。この世界に窒息死はないので・・・プレイヤー達が悲鳴を上げている理由は別にあった。
「あれは・・・」
男の胸を貫いている・・・黒い短槍・・・その貫かれている部分からは赤いエフェクト光が吹き出している。アレはダメージを受けている証だ・・・となると、あの男は圏内にいながらダメージを受けていることになる。
「早く抜け!!」
キリトの叫ぶ声が聞こえる。俺は一気に踏み込み、跳ぶ。
「キリト、肩貸せ!」
「え、うおわっ!?」
キリトの肩を踏み台に更に跳ぶ。・・・微妙に距離が届かないので、教会の壁に足を付け・・・
「・・・ふっ!」
力強く蹴り、男がぶら下がっているロープを掴む。
「・・・今すぐに切り・・・」
ロープを掴むと同時にマントの懐を漁る。男のHPを見てる余裕はない。亮から貰ったクナイを・・・
ドン!
「・・・なっ・・・!?」
いきなり男が暴れだし、俺は蹴り飛ばされ・・・地面に落下する。
「ぐっ・・・!!」
痛みはないが、衝撃が体を駆け抜ける。
「サキ!」
「俺はいいから!」
アスナは頷き、走りながらキリトに言う。
「きみは下で受け止めて!」
「わかった!」
改めて俺は男を見る。どうやら混乱からか自力で槍を抜く行動が上手く行かずに槍は全然動いていない。・・・ちなみに、あれは貫通系武器にだけ存在する継続ダメージを与える槍らしい。
「ちっ・・・もう一回・・・」
俺が上を見上げたその時・・・男の視線が一ヶ所に留まった。あの位置はHPゲージがある筈・・・
ガシャアアン!!
「・・・あ」
一瞬男が硬直し・・・次の瞬間、破砕音を経てて・・・男は散った。
「・
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